ねぇパパ、この間「コアサテライト戦略」について幼稚園で習ったんだけどよくわからなくて…パパにもう一度教えてほしいの。
そるとちゃん、幼稚園ではそんな戦略覚えるより外で元気に遊んでいれば大丈夫だよ。でもパパも取っている投資手法だからせっかくなので教えてあげよう。
幼稚園児にもわかるようにね!
こんにちは!コアサテライト戦略の「サテライトを何にしようか…」と考えている時間が楽しすぎて夜も眠れなくなるあいろんです。
今回は、「コアサテライト戦略」の基本と使い方について解説していきます。
この記事は、こんな方に向けて書いています。
- 投資が好き
- 利回りをもう少し上げたい
- リスク許容度がわかるほど投資経験を積んでいる
- コアサテライト戦略を知りたい
- コアサテライト戦略の比率で悩んでいる
- 分散投資とコアサテライトの違いを知りたい
- QQQの使いどころを悩んでいる
早速ですが、本記事の結論は下記になります。
- コアサテライト戦略は上手に活用出来れば武器になる
- サテライト運用経験がその後に活かせる
- リスクのとりすぎに注意
- 初期のおすすめ比率は9:1
- サテライトは個別株でなくETFでもOK
- サテライトにレバレッジは推奨しない
それでは早速いってみましょう!
コアサテライト戦略とは
まずは「コアサテライト」が成す意味から押さえておきましょう。それぞれの意味は下記の通りです。
コア(核)
サテライト(衛星)
核となる資産とその他を分けて、コアは「守りの資産」サテライトは「攻めの資産」として全体の資産運用効率を高めようという戦略になります。
コアサテライト戦略として最も一般的な例は、コアに長期的発展の見込める「全世界株式」や「全米株式」、サテライトに「市場平均を上回るリターン(リスク)を備えた株式や投資信託の配置をするケースです。
例えば、下記のような形です。
- VT(1銘柄で全世界の8000銘柄に投資できる全世界株式ET
F)→ コア資産 - QQQ(NASDAQ100連動型ETF)→サテライト資産
VTは幅広く分散が効くETFの代表格で、世界が経済成長していく前提で投資をする時にコアとして非常に有力な銘柄です。
一方でQQQは今をときめくGAFAMを筆頭にしたハイテク株の比率が高いNASDAQ100指数と連動しており、ハイテク株の株価増減をより大きく受ける銘柄となっているためサテライトの中でとても人気のあるETFです。
上記のようにコアサテライト戦略は「コア資産」を盾にして市場平均のリターンを享受しながら、「サテライト資産」を剣にして市場平均リターンの上を目指すという攻守にバランスが取れる戦略のため投資家からの支持も厚い考え方となっています。
サテライト銘柄がリターンを叩き出してくれたときの「やってやったぜ感」は多くの投資家を虜にして離しません。
分散投資とコアサテライト戦略の違い
インターネットで「コアサテライト戦略」を検索すると、関連キーワードで「分散投資 違い」が上位にヒットします。
「コアサテライト戦略と分散投資は何が違うのか?」
上記の疑問で本ブログに訪れたあなたに向けて「3秒でわかるコアサテライトと分散投資の違い」を下記解説します。
- コアサテライト戦略→分散投資の手法
- 分散投資→リスク分散のための手法
流れとしては、下記のようなイメージです。
投資をしよう→分散投資をしよう→コアサテライト戦略で分散投資しよう
コアサテライト戦略は「分散投資」の一種であることがおわかりいただけたでしょうか。
特に分散投資だと同じセクターやリスクに偏ってしまうと、意図した分散、リスクテイクが出来ないケースがあり得ます。
コアサテライト戦略は最初から「コア資産」で守りながら長期的に増やす選択肢を取るので、大怪我しづらい特徴があります。
パパみたいに「基本は安定的に資産を増やしたいけど、少しは自分で選択して投資を楽しみたい」人にはうってつけの投資なわけね。
コアサテライト戦略の活用方法
「コアサテライト戦略面白そう!やってみたい!」
そう思ったあなたに冷や水をぶっかけるようで恐縮ですが、具体的な活用方法の前にNGなコアサテライト戦略の使い方を下記に記載します。
- 人から勧められる
- リスクを取りすぎる
人から勧められる
コアサテライト戦略が登場するパターンとして「投資信託の購入を金融機関の営業マンから勧められる時」がケースとして挙げられます。退職金が入ってまとまった資産運用をしたり、年金で運用をしようとする時に多いです。
当社はコアサテライト戦略に特化した商品をご用意しています。
コアはA、サテライトはB。
直近の5年はこの様な好成績を収めており、ランキングでも常に上位ですよ。
コアサテライト戦略は上記のように「サテライトで手数料の高い商品」に誘導しやすいケースが存在します。
大抵は割高な商品を勧められているパターンが多いので気をつけましょう。
あくまでコアサテライト戦略は自分で考えるもので、人に勧められるものではありません。
リスクを取りすぎる
「手元に1000万円あるけど、コア資産の想定利回りが3%だと30万円か…少ないな。よし、コアサテライト戦略でリスク資産を30%取ろう!」
上記も失敗しやすいNGケースです。
再三に渡り紹介している通りリスク=リターンは真理です。「誤りの余地」がどれだけ取れるかで投資の巧拙は決まります。
「サテライトなんだから超リスク高いのに一点突破しちゃえば良いじゃん」というギャンブラー気質のあなた、一度サイコロジーオブマネーでも読んで落ち着きましょう。
上記のケースで言えば、1000万円の軍資金から300万円分をサテライトのリスク資産にさらすという事は中々パンチの効いた投資です。投機寄りでしょう。
仮に300万円の資産をサテライトで運用して10%下落したら、30万円の損失という事でサテライトだけで残りの700万円のコア分の安定成長を潰してしまうことになりかねません。
コアサテライト戦略は7:3や8:2等サテライトを多めに打ち出す話が多いですが、個人的には「はじめてコアサテライトを行う場合」リスク許容度の観点から下記がベストだと考えます。
- 9:1
- 9.5:0.5
利回りを上げたい時は良い話ばかり想像してサテライトを増やしたくなりがちですが、ここは慎重に検討しましょう。
コアサテライト戦略のメリット・デメリット
ここからはコアサテライト戦略のメリット・デメリットです。
メリット
- 楽しい(知的好奇心を満たす)
- サテライト運用経験が後に活きてくる
- ハマると嬉しい
まずは投資好きにとってとにかく楽しい!というのは大きなメリットでしょう。
賢者たちの意見に耳を傾けてインデックスファンドが最も効率が良いとわかっていても、自分なりに市場に対する仮説を立ててそれを検証し…という一連の行為は十分に知的好奇心を満たしてくれます。
更に商品を選んだり、自分で実際に少額でも運用したりすると金融商品の知識は段違いにつきます。「百聞は一見にしかず」とはよく言ったもので、自身で経験することでしか身につかない感覚もあるとあいろんは考えます。
また、サテライトで小型株やボラティリティの高い商品に触れておくと、資産が増えて来たときに選択肢として使えたり、投資レベルが上がりリテラシー向上に繋がるメリットがあります。
そして何より自分が一生懸命考えたサテライトが全体の利回りを押し上げた時の嬉しさと言ったら…計り知れません。
パパも昔はもっとリスキーな投資をしていたよね。
リスクを取った経験があるから、インデックスファンドの凄さがよくわかる。
インデックスファンドの凄さがよくわかるから、誰が何を言おうと自分の投資方針をずらさないでいられる心が身についたんだよね。
デメリット
- 上手くいかない時も多い
- 時間がかかる
- 手間がかかる
当たり前ですがコア資産は「長期目線で安定的かつ成長性のある商品」が基本になります。
コア資産が優れていればいるほど、サテライト資産をわざわざ自分で買い付けて利回りを増やそうと画策しても、上手くいかない可能性が高くなります。
そんな時、大人しくコアに投資しとけば良かった…と思う方も多いことでしょう。なので「そんなことしても勝てるとは限らないよね」と考える方には向きません。コア投資全振りでOKです。あいろんも個人的にはその方が良いと自分で思いつつもサテライトに夢を見ているのです(笑)
後は面倒くさいとか、手間だとか思う人もそもそも「やらなくても別に良い戦略」なので必然性はないでしょう。
サテライトピックアップ銘柄3選
- QQQ(NASDAQ100指数)
- VGT(情報技術セクターETF)
- VCR(一般消費財セクターETF)
1.QQQ(NASDAQ100指数)
QQQとは「Invesco QQQ Trust Series 1」の略称で、NASDAQ100指数の値動きに連動する米国株
運用会社はインベスコで、同社の象徴的なETFです。
最大の特徴は今をときめくGAFAMを筆頭にした「ハイテク株への分散投資」が図れることです。イメージとしてはS&P500連動型の「VOO」や全米株式に分散投資できる「VTI」よりはハイテクグロース株に比重が偏っている分リスクは高めです。
その分リターンも高く、近年ではサテライト投資の第一候補として名前が挙がることも多い優良ETFです。
「サテライト運用でハイテク株に投資したいけど個別投資は少し怖い」という人にはピッタリハマるETFでしょう。
2.VGT(情報技術セクターETF)
VGTはバンガード社が提供するETFで、「ソフトウェアやハードウェア、半導体関連の企業」を投資対象としています。
いわゆる「セクターETF」と呼ばれるタイプのETFで、「情報技術系」の会社357銘柄で構成されています。
VGTはセクター特性上、下記の上位5銘柄で51.3%を占めています。
※2022年4月22日時点
- Apple 22.8%
- Microsoft 17.7%
- NVIDIA 5.5%
- VISA 2.8%
- Mastercard 2.5%
アップルとマイクロソフトのツートップで40.5%を占める一方、GAFAMのグーグル、アマゾン、メタ(フェイスブック)は構成外です。
ここがQQQとの1番大きな違いです。
2022年6月現在、相場は不安定な地合いが続いています。VGTも昨年までの右肩上がりが一服している状況です。
しかしながら世界最大の半導体メーカー「エヌビディア」キャッシュレスシェアの過半数を占める「ビザ」「マスターカード」など魅力的な構成銘柄が上位に存在していることに間違いはありません。
サテライト銘柄としての価値は十分にあるとあいろんは考えています。
3.VCR(一般消費財セクターETF)
VCRは「通信販売・小売流通・自動車やレストランなどを含む一般消費財セクターの企業」を投資対象とするETFです。
前述のVGTと同じ「セクター系ETF」に分類されます。一般消費財セクター304銘柄が投資対象です。
VCRは下記の上位5銘柄で49.3%を占めています。
※2022年4月22日時点
- Amazon 22.9%
- Tesla 13.4%
- Home Depo 6.2%
- McDonald 3.5%
- NIKE 3.3%
アマゾン、テスラを始めとしてマクドナルド、ナイキ、スターバックスなど日本でも馴染みのある銘柄が上位を占めています。
最大の特徴はなんといっても「アマゾン」「テスラ」の世界を変える力を持つ二大銘柄に厚めに投資出来ることでしょう。
「Amazon、Teslaに成長性を感じて個別株を購入したい」
「個別株でAmazonやTeslaを所有することにリスクを感じる」
「そもそもAmazon株は高すぎて購入出来ない」
上記のような場合の折衷案として十分に保有の価値があるETFと考えます。
あいろんも昔はAmazon株を個別で持っていましたが現状はVCRに乗り換えたクチです(笑)
上記のように自分の投資方針や考え方に合わせてセクターETFを上手く使い分けると、サテライト運用がより楽しくなっていきます。
番外編:レバレッジ利用は計画的に
2022年6月現在、QQQ(NASDAQ100指数)にレバレッジをかけるレバレッジ型投資信託(通称レバナス)が年初来5割下落しています。
昨年までの右肩上がりの市場が永遠に続くと盲信した結果、損失に耐えられなくなる投資家が一定数存在します。
「サテライト運用」は確かに利回りを底上げする可能性がありますが、レバレッジ損失がコア資産のプラスを上回ってしまっては元も子もありません。
そもそもがレバレッジ型商品は相場的に「右肩上がり」以外では価格が上昇しない特徴を持っています。サテライトにどうしてもレバレッジを使いたい場合は「最悪なくなっても許容できる」額にして不測の事態が起きても、損失を最大限に抑えられるフォーメーションにしておきましょう。
個人的にレバレッジは戦略としてアリですが、リスクが大きい分マイナスストーリーのシミュレーションがしっかり構築されていないと精神的ダメージが大きいです。
ラップアップ
今回は、「コアサテライト戦略」の基本と使い方について解説していきました。
投資が好きで色々いじり倒したいんだけど、コアはインデックスで安定成長させたい方には超おすすめです。あいろんもサテライトでちょこちょこ試しながらリスク許容度を覚えていきました(笑)
最後に一言。
億万長者にわたしはなる!
パパから貰ったお年玉、レバナスに全ツッパ!
そるとちゃん、パパの記事ちゃんと読んでくれた…?
それではまた!