パパ~、最近「ればなす」が終了したって良くSNSとかで見るけどどうなの?
そるとちゃん、SNSやってたの…
個人的には嫌いじゃない商品なんだけど、どちらかというと玄人向けでこんなに初心者に流行る商品とは思わなかったなぁ。
ノリ的にはいつの時代も一定層いるFXの延長線上なんだろうね。
パパも少しだけ投資してるんでしょ?
うん、「楽天レバナス」は総資産の0.01%くらいの仮に無くなっても問題ない範囲で積立設定済みだよ(笑)
パパの投資対象は手数料0.5%以下と決めているのだがね…少しだけだしね…経過観察してみるのも面白いしいずれブログのネタになるかな、とかね…
(なんかすごい言い訳してる)
こんにちは!基本は信託報酬0.5%以下を投資対象と決めているあいろんです!
今回は、「レバナス民」という言葉とともにネットをざわつかせている「楽天レバナス」について考察していきます。
この記事は、こんな方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!
楽天レバナスとは
楽天レバナスは2021年11月17日に設定開始した、「楽天レバレッジNASDAQ100」の通称です。
2022年5月現在、楽天証券のみで取り扱っている商品になります。
楽天証券のランキング推移は下記の通りです。
2021年12月6日時点
- 買付ランキング 6位
- 積立設定件数ランキング 4位
- 値上がり率ランキング 32位
2022年4月26日時点
- 買付ランキング 12位
- 積立設定件数ランキング 14位
- 値上がり率ランキング 2638位
設定当初から半年経過し、当時の熱狂もだいぶ収まり状況が変わっています。
しかしながら依然としてレバレッジ型の特殊商品としてはかなりの人気・注目度と言えるでしょう。
楽天レバナスの運用方針は、下記の通りです。
- 米国株式市場の値動きを享受する円建債券および米国の株価指数先物取引を主要投資対象とする
- 日々の基準価額の値動きが「NASDAQ-100指数(米ドルベース)」の値動きに対して概ね2倍程度となることを目指す
- 流動性等を考慮し、円建債券と米国の株価指数先物取引の配分比率を決定する
- 為替変動リスクを低減するため、為替ヘッジを行う
※NASDAQ100指数とは
米国のNASDAQ上場銘柄より時価総額の大きい、金融を除く100社の株式で構成される株価指数
現代の資産運用の世界では、全米の4000社弱に投資できる「VTI」、全世界の約8000社に投資出来る「VT」を筆頭に1商品で分散がバッチリできてしまう優良ETFが存在します。
かつ、上記商品の管理手数料は0.1%にも満たないというチートっぷりです。
そんな中、米国でGAFAMを筆頭に今をときめくハイテク企業が名を連ねているのがNASDAQ100指数の特徴です。近年はハイテク株の株価がかなり好調な背景も後押しし、NASDAQ100連動型の投資信託も販売数が増えていました。
「そんなに株価上昇が強くて将来性も見込めるハイテク企業なんだから、レバレッジかけて資産を一気に増やしちゃおう!」
これが一般的なレバナスのコンセプトになります。
楽天レバナスの優位性
楽天レバナスの基本コンセプトは、大和アセットマネジメントが販売している「iFreeレバレッジNASDAQ100」と同様であり、楽天レバナスの方が後発商品になります。
前述の通り楽天証券のみで取り扱いが始まりましたが、今後SBI証券やマネックス証券などの他会社で取り扱う可能性はゼロではありません。
※2022年5月追記
現状では取り扱い増えず、未だ楽天証券のみです
楽天レバナスは後発ならではの強みをこれでもかと活かして、大和アセットマネジメントに対してパワープレーを仕掛けてきました(笑)
現行のiFreeレバナスとの差は、「信託報酬」です。
- iFreeレバナス・・・0.99%
- 楽天レバナス・・・0.77%
信託報酬が0.22%違うのは中々インパクトがあります。0.22%違う、だけだとピンときませんが、期間が長期になればなるほどこのダメージは大きくなります。
同じくNASDAQ指数の2倍の値動きを目指すETF(ティッカー:「QLD」)は経費率が0.95%ですので、こちらと比べても水準的には悪くない印象を受けます。
楽天はレバナスには設定当時「需要がある」と判断して顧客を取りに来ていました。しかしながら楽天レバナス設定時がNASDAQ指数の直近の天井であった事は、忘れてはならない教訓です。
楽天レバナスの危険性
楽天レバナスの説明と他商品と比べた信託報酬には一定の納得感がありました。
しかしながら、この楽天レバナスには当然ながら「リスク」も多分に備えています。
2022年時点で株価は調整局面を迎えていますので、2021年に意気揚々と設定したが想定以上の株価下落に震えている投資家も多いことでしょう。
基準価額変動が持つリスクについては投資信託説明書(交付目論見書)の4ページより確認ください。
https://www.rakuten-toushin.co.jp/fund/nav/rilvns/pdf/rilvns_P.pdf
上記の中で特筆すべきは「株価がもみ合った」場合です。株価が上下を繰り返して元の100に戻っても、レバナスの場合は96までしか戻っておらず、トータルでは4%のマイナスになります。
- 設計上「上昇局面」以外では増えない
- 火力の高さが直接リスクとなる
上記は十分にレバナスの特徴として理解すべきです。レバナスは初心者にはおすすめできないと口酸っぱく賢人たちが発信しているのもこの火力の高さゆえのリスクが原因です。
リスク許容度をしっかり把握すべし
前述のリスクの高さ故「レバナスはダメな商品か」と言われるとあいろんはそうは思いません。
特に今回の楽天レバナスは信託報酬も0.77%まで来ているのでサテライト資産として検討出来るくらいの水準までは来ていると感じます。
NASDAQは2021年まで大幅に上昇していました。
しかしながら、2022年に明らかに潮目が変わっているのは誰の目から見ても明らかです。
レバレッジもかかっているので次の大幅下落時には設定当初から70~80%の下落も覚悟しなければいけない商品だということは肝に銘じて、始めは下記をおすすめします。
- 「無くなっても良い」位の資金ではじめる
- 最悪のパターンで資産が目減りしても、労働で取り返せる資金を投資する
- 半値以下になっても問題ない位の資金を投資する
コア資産に向かない理由3選
- 変動額
- 投資スパン
- 手数料
前述の通り、レバナスは面白い商品には間違いないですが、取り扱い注意な事もまた事実です。
2018年、大和アセットマネジメントがiFree NASDAQを発売した時に「ツミレバ」という概念を合わせて発表し、PRしました。
要旨としては下記になります。
- 一括投資は危険だが分散投資すれば評価額が拡大する
- 2000年~2018年のバックデータで長期積立分散投資していれば評価額は8倍になった
- 毎月5万円、レバナスに投資すれば20年で資産1億円到達の検証結果に(1999年~2019年)
上記のツミレバは一見魅力的に見えますが、一定期間を切り取って都合の良いように数字を見せている「再現性に乏しい」数字だとあいろんは考えます。コア資産には向かない理由を考えていきます。
変動額
まず大前提として、直近のコロナショック時で見てもNASDAQ指数は2月時点と比較して4割弱、一時的に下落しました。
今回は相場の回復が早く、上昇を取り戻したので結果的に良かったねという話に現状なっているだけです。
この4割弱下落したタイミングで毎月資産の大半をレバナスに投資していたら…とても常人ではまともな精神状態ではいられないでしょう(笑)
投資スパン
変動額の大きさや分散の心許なさから、投資対象の「NASDAQ100」自体が元々短期~長くても中期向けの「キャピタルゲイン」向けサテライト運用が適切だとあいろんは考えます。
サテライト運用の考え方は、投資家ブロガーのたぱぞう氏がわかりやすくあいろんは参考にしています。
手数料
あいろんの個人的感覚としては、コア資産として長期で持つことを検討したら、楽天レバナスの0.77%の信託報酬は重いです。iFreeレバナスの0.99%などは正直検討にも値しません。それくらい1%の手数料はあいろん的にはNGと考えています。
他の0.1%以下の優良商品が多数ある中でレバナスの旨味を感じません。ハイテクに期待して投資額を増やしたいのであればQQQやVGTへの投資比率を上げて投資する方が賢明だと考えます。
(2022年5月追記)楽天レバナスの株価推移と積立実績について
- 2021年11月17日(設定時)・・・基準価額10,000円
- 2022年3月15日・・・基準価額6,181円
- 2022年3月30日・・・基準価額8,420円
- 2022年4月25日・・・基準価額6,408円
4月末時点で、設定時からすると4割弱の下落状態です。
あいろんは設定時から月に一回、積立設定を行なっていますが実績は下記の通りです。
- 平均取得額・・・7,798円
- 評価損益・・・−15.59%
自分で投資してみてやはりコア資産には向かない商品だと改めて感じていますが(笑)、無理のない範囲で株価上昇局面を待つまでは積立を続ける予定です。
ラップアップ
今回は、「楽天レバナス」について考察していきました。
「儲かる」と欲をかいて気づいたら資産が減っていた…とならないよう、レバナスに投資する際は適切なリスクコントロールをしながら付き合っていきましょう!
最後に一言。
ゆっくりと金持ちになりたい人はいないよ。というバフェット氏の言葉を胸に刻んで投資しましょう。
それではまた!