書評

株価暴落時に知りたい!NISA損切りNGな「6つの理由」

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そると

パパは株式投資を始めてから3回、株価暴落を経験しているんだよね。

どんな気持ちだった?

あいろん

自分の資産がみるみる減っていく感覚は、言葉では表せないほど心にダメージが残るよ。

だからこそ「暴落時の心理」については事前勉強が欠かせないんだよね。

あいろん嫁

「今投資している対象の株価は将来的に増える可能性が高いから投資している」ということだよね。

そると

さすが投資歴10年以上のパパ!どっしりしてる!かっこいい!

あいろん

パパだって、減りゆく資産を見るのは好きじゃないよ(笑)

そんな時は書籍を読んで心を落ち着かせるのが1番♪

中でも「サイコロジーオブマネー」は素晴らしいので紹介するよ。

こんにちは!3回の暴落を経験して「次の暴落時はこの株式を買い増す予定リスト」が作成され、盤石なマインドセットが構築されたあいろん(@iron_money)です。

今回は投資で心が乱れている人向けに、「サイコロジーオブマネー」要約を紹介していきます。

この記事はこんな方に向けて書いています。

  • 調整局面、相場急変局面で心がざわついている
  • 相場下落時に読むべき本を知りたい
  • 資産が減る恐怖に打ち勝つ精神力を鍛えたい

結論としては、下記になります。

  • あなたの投資判断は、「いつ、どこで生まれたか」で決まっている
  • 投資の最重要アドバイスは「黙ってじっと待て」
  • 投資で絶対避けたいのは、市場からの退場
  • 5割の確率で間違っていても、トータルでは大儲けできる
  • 天才的な投資家の定義は「周りの人たちが我を忘れているときに、当たり前の行動を取れる人」
  • 「誤りの余地」を残すほど、どんなことにも耐えやすくなる

それでは早速いってみましょう!

今回の参考書籍:「サイコロジーオブマネー」

「サイコロジーオブマネー」はベンチャーキャピタルに務める現役の金融プロフェッショナル、モーガン・ハウセル氏の著書です。

そると

なんか経歴だけ聞くとすごい固そうな本だね…ほんとに面白いの?

あいろん

確かにそうだよね(笑)

パパも読む前はお金に関する普遍的な考え方を中心に書かれている、言い方は悪いけど「ありがちな本」だと思っていたんだよ。

あいろん嫁

パパが読む前に「マネー系書籍にありがちな過去の名著のまとめ本的な感じだろうけど、一応読んでおくか」と言っていたのが印象的でした。

あいろん

しかし、推測は良い意味で裏切られました!

著者のモーガン氏は普遍的な金融のテーマについて上手に自分の意見を足し、株と心理について最適解の思考法へと昇華させました!

そると

パパ、興奮しすぎ(笑)しかも「相場下落時に読むと心が晴れやかになる」という副次効果まである名著だったそうだよ♪

2024年の「株価大暴落」経験者にこそ読んでほしい

前述の通り、サイコロジーオブマネーは、読んでいく内に「読み直し確定」の名著認定となりました。

発売時期は2022年。相場調整局面で、米国をはじめ各国の株価が不安定な状況も相まって本書の評判は瞬く間に広がりました。

しかし、時は2024年8月。

それ以上の大暴落が、突如として日米同時に襲いました。

そると

特にコロナショック以降に投資を始めた人は相場の上昇局面しか経験していなかったので、今回の暴落で心が乱れた方が多かったみたいだよ。

あいろん嫁

その時に安心して眠れるような心の底から腹落ちした思考法を持つことは、投資家にとって何よりも大事ですよね。

基本的に、相場に居れば暴落は「必ず経験しなければならないもの」です。

あいろん

新NISAをきっかけに投資を始めた人も多いでしょう。しかしここで投資を辞めてしまっては元も子もありません。

「長期投資」の意味について再考すべきです。

そると

本記事ではパパが選んだ、投資家が「暴落時に心がけたい6項目」について抜粋して紹介しています♪

書籍は277ページに渡る詳細内容盛りだくさんなので、興味が出た方は是非書籍を手に取ってみることをおすすめします。

書籍要約6選

書籍要約6選
  1. あなたの投資判断は、「いつ、どこで生まれたか」で決まっている
  2. 投資の最重要アドバイスは「黙ってじっと待て」
  3. 投資で絶対避けたいのは、市場からの退場
  4. 5割の確率で間違っていても、トータルでは大儲けできる
  5. 天才的な投資家の定義は「周りの人たちが我を忘れているときに、当たり前の行動を取れる人」
  6. 「誤りの余地」を残すほどどんなことにも耐えやすくなる

①あなたの投資判断は、「いつ、どこで生まれたか」で決まっている

あいろん

2006年に行われた50年分の消費者金融調査で、驚くべき事実が判明しました。

人の生涯に渡る投資判断は下記が大きく影響しているそうです。

  • その人が同時代に経験したこと
  • 特に成人して間もない頃の経験に大きく左右されること
あいろん

知性でも、教育でも、教養でもない。

「いつ、どこで生まれたか」という偶然の要素が投資判断を左右していることになります。

株式市場が好調な時代に育った人

→その後の時代で株式に投資する割合が多かった

インフレ率が高い時代に育った人

→その後の時代で債券に投資する割合が多かった

あいろん嫁

「個人投資家がリスクをどれくらい負うかは、その人の過去の体験に大きく影響されることを示唆している」ということなんだね。

びっくりだね。

あいろん

30代の自身で考えてみると、人生で「インフレ率」を感じた経験が30年以上ありませんでした。

ポートフォリオ上で株式に偏っている私の行動は、本書の統計結果と一致しています。

そると

パパが「株式」に良い印象を持っていて、「債券」にあまり良い印象を持っていないのも上記ですべて説明が出来るんだね。

あいろん嫁

パパとは違って、リーマンショックによる株価下落を経験した人はまた少し違う考え方をするかもしれません。

同じ時代によっても投資開始時期で感覚が違うのは面白いポイントです。

②投資の最重要アドバイスは「黙ってじっと待て」

あいろん

本書には、下記のような言葉が登場します。

「私たちはウォーレン・バフェットを目指してはいけない」

しかしながらその後の文章を読んでみると、非常に説得力があります。

バフェット氏について語る筆者の言葉を一部紹介します。

  • ウォーレン・バフェットの資産のほとんどは60代半ば以降に増えたもの
  • バフェットの投資の技術は優れている。だが、成功の最大の要因は「時間」だった
  • バフェットの成功を取り上げた約2000冊の書物の中に、「この人物は4分の3世紀にわたって一貫して投資を続けてきた」というタイトルはない
あいろん

上記は一貫して複利の「すごさ」と「理解の難しさ」について説かれています。

そると

良い投資とは「そこそこのリターンを繰り返し何度も手に入れ続けることであり、その時に複利は最大の力を発揮する」という言葉は説得力あるよね。

あいろん嫁

「そこそこのリターン」を得るために相場が下がってじっと待つ時は、可能な限り関心を持ちすぎない方がうまくいくそうです。

書籍を読んだり美味しいものを食べたり、幸せな予定で忙しくすることが投資継続の1番のポイントだと考えています。

③投資で絶対避けたいのは、市場からの退場

  • もし「お金で成功するために必要なこと」を一言で表すならば、それは「サバイバル」になるだろう
  • お金を「得る」ことと「維持すること」とでは、まったく別物のスキルが求められる

上記は本書に登場する文言ですが、なかなか造詣が深い言葉です。

あいろん

お金を得るには「リスクを取り、楽観的に、行動を起こす」、お金を維持するには「謙虚で、緊張感を忘れず、倹約に努める」という別の能力にカテゴライズしているわけです。

そると

パパは「お金を得る能力」はイマイチだけど、お金を維持する能力は高いです。

上記のお金を維持する「サバイバル・メンタリティ」が重要になるのは、主に2つの理由からです。

  • 自分の身を削ってまで得る価値などない事
  • 複利の効果があること

バフェット氏がお金持ちになれた理由を、もう一度おさらいすると下記になります。

  • 「投資に熱中するあまり、過度の借入をすること」がなかった
  • 14回の不況を経験したが、パニックになって売りに走らなかった
  • ビジネス上の評判も落とさなかった
  • 特定の戦略や世界観、トレンドに固執しなかった
  • 燃え尽きて投資を辞めたり引退せず、10歳から80年以上に渡り一貫して投資を続けてきた
あいろん

ウォーレン・バフェット氏の本当の凄味はまさに「凡事徹底」ここに極まれりだと思います。

そると

「誰でも生きのびてさえいれば自然と資産はついてくる」の言葉に説得力がすごいよね。

④5割の確率で間違っていても、トータルでは大儲けできる

投資の世界には「損小利大」という言葉があります。

損失は少なく、利益は大きく。

あいろん

投資の巧拙は、いかにして大きく利益を取っていけるかという考え方です。

本書にも、美術品商を例にした下記のような記載があります。

「優れた美術品商は、膨大な量の美術品を投資対象として購入する」

その心は、下記になります。

  • 多くの美術品を長期間保有すると、一部が優れた投資対象であることが判明する
  • その結果、ごく一部の高リターンな美術品により、コレクション全体が黒字になる
  • これが成功する美術品商のビジネスの仕組みなのである
あいろん

これは投資の真理だなぁと、読んだ時に胸を打ちました。

そると

パパは投資において「損しないかどうか」「必ず儲かるかどうか」を聞いてくる人に対してモヤモヤしていたんだけど、これを読んで霧が晴れた気持ちになったそうだよ。

上記はリスクとリターンの概念が理解できていない人の質問にありがちですが、美術品の例はかなり伝わりやすい上に仕組みが「インデックスファンド」と似ています。

あいろん

結果の分布図の最後尾を示す「テール」こそがエースの役割を担ってチームを勝利に導いてくれるわけです。

上記こそが「5割の確率で間違っていても、トータルでは大儲けできる」からくりであり、投資家は必ず覚えておきたい基礎知識です。

⑤天才的な投資家の定義は「周りの人たちが我を忘れているときに、当たり前の行動を取れる人」

ナポレオンは、天才的な軍人の定義を問われ下記のように答えたとされています。

「周りの人間が正気を失っているときに、普通のことができるもの」

また、パイロットの世界では「この仕事は膨大な退屈な時間の中で、ごくまれに訪れる恐ろしい瞬間に対処すること」という冗談があるそうです。

上記は、投資にもそのまま当てはまります。

「恐怖の瞬間」にどう対応するかが、そのまま投資家としての資質になると筆者は説いています。

著名投資家のピーターリンチも「この業界で際立って優秀な人でも、正しい判断をするのは10回中6回程度」と言っています。

前述の通り、それほどまでに「正解を出し続ける」ことは難しいということです。

あいろん

ナポレオンやピーターリンチの考え方はビジネスだろうが、軍人の戦略だろうが、投資だろうが例外なく当てはまりそうです。

そると

パパみたいな平凡なサラリーマンは、正しい判断回数を優秀な人より半分に見積もっています。

10回中、3回正解を出せれば御の字だと考えているそうだよ。

本項目は、あいろんが本書籍の中でも最も参考になった箇所です。

あいろん

なぜなら「周りの人たちが我を忘れているときに、当たり前の行動を取れる人」には誰でもなれるからです。

そると

事前知識さえあれば、誰でもなれる普遍性があるもんね。

それを知れるなんて、良書だよね♪

あいろん嫁

パパは「知識があるだけで、ナポレオンが天才的と敬う存在になれるなんて…なんだか得した気分」だと、読んだ後興奮していました(笑)

上記が心から理解できていると、「狼狽売り」や「不安になって売却」が愚策だと頭で判断しやすくなるでしょう。

⑥「誤りの余地」を残すほどどんなことにも耐えやすくなる

ラスベガスのカジノで行われる「ブラックジャック」において、プレイヤーの戦略の基本は「謙虚さ」に集約されるそうです。

ブラックジャックにおいて既に場に出ているカードを記憶して、勝率を僅かに上げることは可能です。

しかしそれはあくまで「確率」が上がるに過ぎません。

あいろん

ブラックジャックは、名プレイヤーほど「目の前のチップを全て賭けられるほど自分が正しいと思える瞬間はない。世の中はそんなに甘くない」と考えるそうです。

上記は「誤りの余地」と呼ばれ、投資でも非常に重要な概念です。

あいろん嫁

暴落時は「現金が最強」「キャッシュ・イズ・キング」だと言われるのは誤りの余地を大きく持てるからということなんだね。

「不確実性」「無作為性」「偶然性」などの、未知数の存在を常に認めることが投資家は苦手です。

投資に関する内容で、下記のような質問を良く見かけます。

  • 〇〇株は上がるか?下がるか?
  • 今後10年間の株式市場の平均年間収益率はどれくらいになるか?
  • 私が引退できるだけの老後資金を貯められる日はいつか?
あいろん

上記の質問は、愚問です。

なぜなら偶然性に支配されたこの世界を「正確な予測は可能」だと考えているからです。

そると

パパは「儲かる株を教えて」と質問されるのが、この世で1番嫌いだそうです。

上記のような、クレイジーな考え方をしていないと出てこない質問だからです。

「Appleの株を2007年から持ち続けていれば約50倍になった」は、確かに事実です。

但し、それを言うなら「東京電力の株は2007年から持ち続けていると9割以上下落している」という事実も付け加えるべきです。

ウォーレン・バフェット氏の師としても知られる伝説的投資家、ベンジャミン・グレアム氏は下記のような言葉を残しています。

「安全域(誤りの余地)を設ける目的は、予測を不要にすることである」

「誤りの余地を残せば残しておくほど、どんなことにも耐えやすくなる。耐久力があるからこそ、時間を味方につけ、長期間に渡って勝負を続け、低確率の結果からしか得られない最大の利益を得られやすくなる」

投資前に「生活防衛資金」を残しておくのは、あくまで最低限の話です。

「投資できるけど手元にあるキャッシュ」も、誤りの余地に含まれます。

上記を踏まえた上で、投資において「誤りの余地」をつくるべき場面が2つあると筆者は主張しています。

  • ボラティリティによる価格変動リスク
  • 老後資金のための投資

「価格変動リスクを事前に、多めに見積もる」

「老後に得られる利回り予測を少なくしておく」

上記を知っているだけで「安心して夜に眠ることができる」ことは全ての投資家にとって大切な考え方になります。

あいろん

直近で言えば2024年8月5日、たった1日で日経平均は12.4%下落しました。

この相場変動に耐えられるかは「誤りの余地」と密接に関係しています。

あいろん嫁

パパも、好調だった2024年の上記の展開は予想しておらず「誤りの余地をもう少し残しておけば良かった」と反省していました。

「誤りの余地」を残すことは、投資家にとって永遠のテーマともいえるでしょう。

ラップアップ

今回は「サイコロジーオブマネー」のあいろん流要約を紹介していきました。

投資で心が乱れている人向けに「サイコロジーオブマネー」の知識が役立てば幸いです。

最後に一言。

そると

暴落で心がざわついている人は、絶対読むことをおすすめするよ♪

それではまた!

ABOUT ME
あいろん
30代半ばのサラリーマン。 大学卒業後、中堅メーカーに就職。 現在は、大手IT系企業に勤務。 プライベートでは1児の父。 娘のそるとちゃんを溺愛しています。 仕事・投資・その他マネーハック的な記事含め書いています。 FIREは目指していますが、働くのが苦でない系サラリーマンです。
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