パパは株式投資を始めてから2回、株価暴落を経験しているんだよね。
どんな気持ちだった?
自分の資産がみるみる減っていく感覚は、言葉では表せないほど心にダメージが残るよ。
だからこそ「暴落時の心理」については事前勉強が欠かせないんだよね。
「今投資している対象の株価は将来的に増える可能性が高いから投資している」ということだよね。
さすが投資歴10年以上のパパ!どっしりしてる!かっこいい!
でも、パパだってやっぱり減りゆく資産を見るのは好きじゃないよ(笑)
そんな時は書籍を読んで心を落ち着かせるのが1番だけど、中でも「サイコロジーオブマネー」は素晴らしいので紹介するよ。
こんにちは!2回の暴落を経験して「次の暴落時はこの株式を買い増す予定リスト」が作成され、盤石なマインドセットが構築されたあいろんです。
今回は投資で心が乱れている人向けに、「サイコロジーオブマネー」要約を紹介していきます。
この記事はこんな方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!

サイコロジーオブマネーを読んだ感想について
「サイコロジーオブマネー」はベンチャーキャピタルに務める現役の金融プロフェッショナル、モーガン・ハウセル氏の著書です。
なんか経歴だけ聞くとすごい固そうな本だね…ほんとに面白いの?
確かにそうだよね(笑)
パパも最初はお金に関する普遍的な考え方を中心に書かれている、言い方は悪いけど「ありがちな本」の内の一冊だと思っていたんだよ。
パパが読む前に「この手のマネー系新刊にありがちな過去の名著のまとめ本的な感じかなぁ」と言っていたのが印象的でした。
ただ、推測は良い意味で裏切られました!
著者のモーガン氏は普遍的なテーマについて上手に自分の意見を足していきながら、自分が思う最適解へと過去の名著の意見などを昇華させていたのです!
更に「相場下落時に読むと心が晴れやかになる」という副次効果まである名著だったのです!
読んでいく内に「これは読み直し確定」の名著認定となりました。
発売時期は奇しくも2022年で、相場の調整局面で米国をはじめ各国の株価が不安定な状況も相まって本書の評判は瞬く間に広がりました。
特にコロナショック以降に投資を始めた人は相場の上昇局面しか経験していなかったので、10%程度の調整局面でも心が乱れた方が多かったみたいだよ。
その時に安心して眠れるような心の底から腹落ちした思考法を持つことは、投資家にとって何よりも大事ですよね。
本記事では「サイコロジーオブマネー」より投資家が心がけたい6項目について抜粋して紹介しています♪
書籍は277ページに渡る詳細内容盛りだくさんなので、興味が出た方は是非書籍を手に取ってみることをおすすめします。
書籍要約6選
- あなたの投資判断は、「いつ、どこで生まれたか」で決まっている
- 投資の最重要アドバイスは「黙ってじっと待て」
- 投資で絶対避けたいのは、市場からの退場
- 5割の確率で間違っていても、トータルでは大儲けできる
- 天才的な投資家の定義は「周りの人たちが我を忘れているときに、当たり前の行動を取れる人」
- 「誤りの余地」を残すほどどんなことにも耐えやすくなる
①あなたの投資判断は、「いつ、どこで生まれたか」で決まっている
2006年に行われた50年分に渡る消費者金融調査で、驚くべき事実が判明しました。
人の生涯に渡る投資判断は下記が大きく影響しているそうです。
知性でも、教育でも、教養でもない。
「いつ、どこで生まれたか」という偶然の要素が投資判断を左右していることになります。
その後の時代で株式に投資する割合が多かった
その後の時代で債券に投資する割合が多かった
「個人投資家がリスクをどれくらい負うかは、その人の過去の体験に大きく影響されることを示唆している」ということなんだね。
びっくりだね。
30代日本人の私自身で考えてみると、人生で「インフレ率」を感じた経験が少ないです。
つまり、ポートフォリオ上で株式に偏っている私の行動は本書の統計結果と一致しています。
パパが比較的「株式」に良い印象を持っていて、「債券」にあまり良い印象を持っていないのも上記ですべて説明が出来るんだね。
パパとは違って、リーマンショックによる株価下落を経験した人はまた少し違う考え方をするかもしれません。
同じ時代によっても投資開始時期で感覚が違うのは面白いポイントです。
②投資の最重要アドバイスは「黙ってじっと待て」
本書には下記のような言葉が登場します。
「私たちはウォーレン・バフェットを目指してはいけない」
しかしながらその後の文章を読んでみると、非常に説得力があります。バフェット氏について語る筆者の言葉を一部紹介します。
ウォーレン・バフェットの資産のほとんどは60代半ば以降に増えたもの
バフェットの投資の技術は優れている。だが、成功の最大の要因は「時間」だった
バフェットの成功を取り上げた約2000冊の書物の中に、「この人物は4分の3世紀にわたって一貫して投資を続けてきた」というタイトルはない
上記は一貫して複利の「すごさ」と「理解の難しさ」について説かれています。
良い投資とは「そこそこのリターンを繰り返し何度も手に入れ続けることであり、その時に複利は最大の力を発揮する」という言葉は説得力あるよね。
「そこそこのリターン」を得るために相場が下がってじっと待つ時は、可能な限り関心を持ちすぎない方がうまくいくそうです。
書籍を読んだり美味しいものを食べたり、幸せな予定で忙しくすることが投資継続の1番のポイントだと考えています。

③投資で絶対避けたいのは、市場からの退場
もし「お金で成功するために必要なこと」を一言で表すならば、それは「サバイバル」になるだろう
お金を「得る」ことと「維持すること」とでは、まったく別物のスキルが求められる
上記は本書に登場する文言ですが、なかなか造詣が深い言葉です。
お金を得るには「リスクを取り、楽観的に、行動を起こす」、お金を維持するには「謙虚で、緊張感を忘れず、倹約に努める」という別の能力にカテゴライズしているわけです。
パパはお金を得る能力はイマイチだけど、お金を維持する能力は高いと考えているそうです。
上記のお金を維持する「サバイバル・メンタリティ」が重要になるのは、主に2つの理由からです。
バフェット氏がお金持ちになれた理由を、もう一度おさらいすると下記になります。
ウォーレン・バフェット氏の本当の凄味はまさに「凡事徹底」ここに極まれりだと思います。
「誰でも生きのびてさえいれば自然と資産はついてくる」の言葉に説得力がすごいよね。

④5割の確率で間違っていても、トータルでは大儲けできる
投資の世界には「損小利大」という言葉があります。
損失は少なく、利益は大きく。
投資の巧拙はいかにして大きく利益を取っていけるかという考え方です。
本書にも美術品商を例にした下記のような記載があります。
「優れた美術品商は、膨大な量の美術品を投資対象として購入する」
その心は下記になります。
これは投資の真理だなぁと、読んだ時に胸を打ちました。
パパは投資において「損しないかどうか」「必ず儲かるかどうか」を聞いてくる人に対してモヤモヤしていたんだけど、これを読んで霧が晴れた気持ちになったそうだよ。
上記はリスクとリターンの概念が理解できていない人にありがちですが、美術品の例はかなり伝わりやすい上に仕組みが「インデックスファンド」と似ています。
結果の分布図の最後尾を示す「テール」こそがエースの役割を担ってチームを勝利に導いてくれるわけです。
上記こそが「5割の確率で間違っていても、トータルでは大儲けできる」からくりであり、投資家は必ず覚えておきたい基礎知識です。
⑤天才的な投資家の定義は「周りの人たちが我を忘れているときに、当たり前の行動を取れる人」
ナポレオンは、天才的な軍人の定義を問われ下記のように答えたとされています。
「周りの人間が正気を失っているときに、普通のことができるもの」
また、パイロットの世界では「この仕事は膨大な退屈な時間の中で、ごくまれに訪れる恐ろしい瞬間に対処すること」という冗談があるそうです。
上記は投資にもそのまま当てはまります。
「恐怖の瞬間」にどう対応するかがそのまま投資家としての資質になると筆者は説いています。
著名投資家のピーターリンチも「この業界で際立って優秀な人でも、正しい判断をするのは10回の内6回程度」と言っています。
前述の通り、それほどまでに「正解を出し続ける」ことは難しいということです。
ナポレオンやピーターリンチの考え方はビジネスだろうが、軍人の戦略だろうが、投資だろうが例外なく当てはまりそうです。
パパみたいな平凡なサラリーマンは、優秀な人より半分に見積もったとして3回正解を出せれば御の字だと考えているそうだよ。
本項目はあいろんが本書籍の中でも最も好きな箇所です。
なぜなら「周りの人たちが我を忘れているときに、当たり前の行動を取れる人」には知識さえあれば誰でもなれる普遍性があるからです。
そしてその知識を本書のような良書から手軽に学べる現代に感謝です。
パパは「知識があるだけで、ナポレオンが天才的と敬う存在になれるなんて…なんだか得した気分」だと読んだ後興奮していました(笑)
⑥「誤りの余地」を残すほどどんなことにも耐えやすくなる
ラスベガスのカジノで行われる「ブラックジャック」において、プレイヤーの戦略の基本は「謙虚さ」に集約されるそうです。
ブラックジャックにおいて既に場に出ているカードを記憶して、勝率を僅かに上げることは可能です。
しかしそれはあくまで「確率」が上がるに過ぎません。
ブラックジャックに於いては名プレイヤーほど「目の前のチップを全て賭けられるほど自分が正しいと思える瞬間はない。世の中はそんなに甘くない」と考えるそうです。
上記は「誤りの余地」と呼ばれ、投資でも非常に重要な概念です。
暴落時は「現金が最強」だと言われるのは誤りの余地を大きく持てるからということなんだね。
「不確実性」「無作為性」「偶然性」などの、未知数の存在を常に認めることが投資家は苦手です。
投資に関する内容で、下記のような質問を良く見かけます。
上記の質問は、愚問です。
なぜなら偶然性に支配されたこの世界を「正確な予測は可能」だというクレイジーな考え方をしていないと出てこない質問だからです。
「Appleの株を2007年から持ち続けていれば約50倍になった」と言うのは簡単です。
但し、それを言うなら「東京電力の株は2007年から持ち続けていると9割以上下落している」という事実も付け加えるべきです。
ウォーレン・バフェット氏の師としても知られる伝説的投資家、ベンジャミン・グレアム氏は下記のような言葉を残しています。
「安全域(誤りの余地)を設ける目的は、予測を不要にすることである」
「誤りの余地を残せば残しておくほど、どんなことにも耐えやすくなる。耐久力があるからこそ、時間を味方につけ、長期間に渡って勝負を続け、低確率の結果からしか得られない最大の利益を得られやすくなる」
投資前に「生活防衛資金」を残しておくのはもちろんのこと、「投資できるけど手元にあるキャッシュ」も誤りの余地には含まれます。
上記を踏まえた上で、投資において誤りの余地をつくる場面が2つあると筆者は主張しています。
「価格変動リスクを事前に、多めに見積もる」
「老後に得られる利回り予測を少なくしておく」
上記を知っているだけで「安心して夜に眠ることができる」ことは全ての投資家にとって大切な考え方になります。
直近で言えば2022年1月、ナスダック指数は11月の直近最高値の14%下落しました。
これくらいの相場変動はザラだと思えるかは「誤りの余地」と密接に関係しています。
「誤りの余地」を残すことは投資家にとって永遠のテーマともいえるでしょう。
ラップアップ
今回は「サイコロジーオブマネー」のあいろん流要約を紹介していきました。
投資で心が乱れている人向けに「サイコロジーオブマネー」の知識が役立てば幸いです。
最後に一言。
相場がどんな状況になっても生き残るためには、こういう本の知識が重要だね♪
それではまた!