パパ、珍しく表紙に女の人が載ってる本を読んでるね〜。
そるとちゃん、変な勘違いされるからその言い方は辞めてね(笑)
中々尖った意見の人で、面白いんだよ。
やきとん屋さんなんだってさ。
そるともやきとんたべた〜い!
こんにちは!「一緒に飲みたくない客は断れ!」というとんでもない極論が嫌いではない、あいろんです(笑)
今回は、新橋にあるもつ焼き居酒屋「やきとんユカちゃん」店主の藤嶋由香氏の著書「一緒に飲みたくない客は断れ!」を読んだ感想について記事にしていきます。
(この本の内容的に今後の著者呼称は「ユカちゃん」で統一させてもらいます)
この記事はこんな方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!
「やきとんユカちゃん」のマーケティング
「一緒に飲みたくない客は断れ!」冒頭には、下記のような記載があります。
本著は「非常識な居酒屋経営術」について書かれた本ですが、「不況時に強いビジネス」を構築するための「発想や行動」のヒントになるよう構成しました。
また、あいろんはテレビ番組などをあまり見ないため知らなかったのですが、ユカちゃんはコロナ禍の営業自粛において「新橋一揆」という新橋界隈で店を営業する選択肢を行ったメンバーの1人だそうです。
そのため、ニュースやマスコミにおいて批判や反対意見も多かったと推測されます。
「やきとんユカちゃん」で検索すると、二言目には「嫌い」「何様」「批判」と中々見ない辛辣なキーワードが並びます(笑)
それでも、ユカちゃんはコロナ禍においても倒産どころか、新規出店の勢いを見せています。
本書においても「お客様の数は100人で良い」というなんとも批判を呼びそうな(笑)語り口がありますが、この発想を「面白い考え方するな〜」と思ってくれる人だけと接したいと本気で考えているのでしょう。
一例として上記はマーケティング関連であげましたが、本書はユカちゃんの人柄が良くわかる語り口になっています。
思考法において役立った点、イマイチだった点含めて後述していきましょう。
役立った点
優良顧客の選別
「1,000円しか使わないお客様はお帰りください」
これは実際に書籍に書かれていますが、中々痺れる言葉です(笑)
平均客単価は3,000円を切ることがないと述べていますが、その心は「顧客の選別」です。
- 配慮のある人
- 配慮のない人
- 挨拶をする人
- 挨拶をしない人
- 混んできた時にさりげなく切り上げる人
- 頼まずにダラダラと長居する人
あいろん自身も東京のサラリーマン代表として言わせてもらうと、上記は確かに客目線でもあるあるです(笑)
特に常連だからと言って一杯でずっと居座っている人などは、側からみると結構興醒めすることも多いです。
もちろん金額もあるけれど、言いたいのは「場の雰囲気を作りこみたい」という事なのでしょう。
これはある意味居酒屋だから偉そうとかいう意見も出るのかもしれませんが、料亭などでは当たり前にされていることです。
ビジネスにおいての顧客選別は死活問題なので、「やっぱり繁盛してるお店はしっかり判断してるんだなぁ」という参考になりました。
パワーフレーズ
ユカちゃんは「お店の良さを言語化しアピールすること」に長けていると感じます。
「朝締め」という言葉があるそうですが、朝に市場に行き、朝まで生きていた豚を持ち帰り、下処理をし、串打ちして提供するお店はほとんどないそうです。
また、仲介業者が入ると最短でも1日、長ければ3日ほど経った豚肉が一般的と解説しています。
それを総称して、「新鮮な豚肉を朝締めして自分で串に打ってるんですよ」とユカちゃんは一言にまとめています。
これはなんとも秀逸です。
是非ビジネスパーソンも見習わなければなりません(笑)
特にやきとんユカちゃん新橋店のメインターゲットであるサラリーマン層は、この手の話が大好きです。食べて「美味しい」から「何がそんなに違うのか」を知りたがるのは、ロジカルシンキングが習慣化されている会社員の宿命です(笑)
そして、このパワーフレーズは他のお店に比べて他の人に紹介したくなる「拡散性」も含んでいます。
実際、あいろんもこのパワーフレーズを読んで「なるほど。行ってみたい」と正直に感じました。そして1000人に1人でもこうやって常連になってくれれば大成功…という著者の罠にもはまっている気がします(笑)
真の差別化
ユカちゃんは書籍内でも「味」「サービス」「適切な価格」が1番大事だと言い切ります。
そして、この3要素を完璧に満たしている飲食店があまりにも少ないという点にも言及しています。
そんな中でやきとんユカちゃんは前述のパワーフレーズと共に、下記のルールを設けているそうです。
必ずもつ焼きはご提供させていただく
「お通しカット出来ません」くらいは聞いたことありますが、「絶対にこれ頼まないとダメです」はあまり聞かないルールですね(笑)
しかし、本書でも触れていますが、最初は無理矢理でも食べてもらったら絶対に「美味しい」と感動してもらえる自信があるのでしょう。
「サービス」「価格」だけで勝負していては、場末のスナックと変わりません。やはり圧倒的に美味しいと自負するだけの目玉商品の「味」が真の差別化を図るのだと強く認識していることが推測できます。
上記のように、
「優良顧客を選別して」
「商品の独自性、優位性をハッキリと言語化して」
「差別化ポイントを明確にする仕組みをつくる」
というマーケティング手法は非常識なようで、王道に則っています。
特に批判的な人はユカちゃんの「言葉の強さ」に惑わされがちだと推測しますが、あいろん的には「流行るべくして流行ってるんだろうなぁ」という感覚を持ちました。
イマイチな点
断定的な言葉が多い
これは気になる人は気になる点でしょう。下記のような言葉は強すぎて、拒否反応を示す方も多いと思います。
- 一緒に飲みたくない客は断れ
- 必ずもつ焼きはご提供させて頂きます
- 店員から「ありがとう」と言ってはいけない
背景には「心の通いあえる相手にだけ愛を尽くしたい」というユカちゃんの心がわかれば大してきつくは感じませんが、そのためにはこの本をあとがきまで読まないといけません(笑)
キャッチーな方が良いという書籍的な表現を差し引いても、断定的になればなるほどアンチも増えるのが世の常です。
もっとも、この「言葉がとがるほど、刺さる人もアンチも増える」点は現在本を出せば売れるレベルの堀江貴文氏やひろゆき氏とも共通するので、読み手が判断すれば良いレベルに感じます。
繰り返しが多い
前述の通り、本書において要旨は下記の通りです。
- お店の心構えやスタンス
- 味、サービスへのこだわり
- 上記に至るまでの経緯
繰り返し何度も同じポイントが出てくることが多いように感じました。もう少し書籍のページ数を絞っても良かったように感じます。
その上で書籍として「適切な価格」にしてもらいたいと感じます(笑)もう少しポイント絞って1,000円くらいになってくるとお得感が出てくる読者も多いと思いました。
ラップアップ
今回は「一緒に飲みたくない客は断れ!」を読んだ感想について記事にしました。
総じて参考になる、面白い点も多かったので是非興味がある方は読んでみてください。
最後に一言。
朝締めのやきとんの美味しさ、今度確かめに行こうかなぁ。
それでは、また!