ねぇねぇ、パパはインデックス投資だけじゃなくて高配当株投資もやっているの?
うん、少しだけど高配当株とかETFも持っているよ。
日本株だと「JT」米国ETFだと「VYM」なんかが当てはまるかな。
高配当株はキャッシュフローを強化したい人にはおすすめだね。
おすすめの本や、インデックス投資との違いも含めて教えなさい〜!
こんにちは!配当利回りは税引後で3%あれば十分だと考えているあいろんです。
今回は「高配当株投資」の醍醐味やインデックス投資との比較を紹介します。
この記事はこんな方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!
今回の参考書籍「オートモードで月に18.5万円が入ってくる高配当株投資」
「高配当株投資」は「インデックス投資」と並び、特に長期投資家の間で人気のある手法です。
株式を保有しているだけで得られる配当金、すなわち「インカムゲイン」によってキャッシュフローを強化することはわかりやすく生活レベルの向上に繋がります。
一方で、高配当株投資はインデックス投資のような「ほったらかし」というよりは割安度を判断して購入する必要性がある「アクティブ投資」の側面も持ち合わせています。
上記理由により本ブログでは積極的に取り扱っていなかった「高配当株投資」ですが、非常に参考になる書籍に出会ったので紹介することにしました。
その名も「ど素人サラリーマンが元手5万円でスタートできた!オートモードで月に18.5万円が入ってくる高配当株投資」です。
はい、あなたの感想は手にとるようにわかります。
私も思いました。
- タイトル長い
- 怪しい
- うさんくさい
著者の「長期株式投資」さんには申し訳ありませんが、上記理由から中々手に取る機会がありませんでした。
しかし、ひょんなことから手にとってみると内容は下記のような正統派でした。
その内容は、現在は資産形成期なのでインデックス投資に比重をおいているあいろんですら「高配当も面白い」と思わせてくれる内容でした。
本書でも取り上げられていますが、特に下記のような方は一読の価値ありです。
インデックス投資よりリスクは高めだし資産形成の観点から言うと最適解ではないですが、配当金が目に見えて入ってくるという点をメリットに感じるのであれば一考の余地ありです!

高配当株投資キホンのキ
本書で推奨している「長期配当投資」は、株の売買ではなく「受取配当金額」を増やしていくことに重点を置いている点が特徴です。
しかしながら、「売買のタイミングを考える」「個別株に投資する」という点においては自分で判断しなければならない「アクティブ投資」の側面が強いという点は必ず覚えておきましょう。
経済成長にベッドするから購入後はほったらかしでOKな「インデックス投資」とは考え方が全然違うんだね。
「長期・積立・分散」が投資の成功確率を高める三大原則ですが、この内「分散」が圧倒的にインデックスファンドに比べて弱いのが、本書で紹介している長期配当投資の弱点です。
本書でも取り上げていますが、高配当株がもたらした悲劇の代表格として「東京電力」が挙げられます。
高配当、安定性抜群、とりあえず東京電力の株式を保有しておけば安泰…東日本大震災前にはそんな空気すらあったと言います。
2011年3月11日時点で2,121円だった東京電力の株価は、震災3ヶ月後の6月9日には148円まで下がりました。93%減です。
どれだけ優良な会社の株式でも、個別株である以上、有事の際には上記のような事態がありえる点は必ず頭に入れておくべきです。
一方で、「毎月のキャッシュフロー(収入)を強化したい」という需要に対しては定期的に安定した収入が見込める配当金は生活の質を上げる素晴らしい選択肢の1つになりえるでしょう。
東日本大震災前の東京電力株所有者に「株が93%下がるよ」と言っても誰も信じなかったでしょう。
それくらい人気の株だったので衝撃は大きかったんだね。
インデックス投資と高配当株投資の違い
前述の通り、インデックス投資と高配当株投資には決定的な違いがあります。
- 高配当株投資→アクティブ運用
- インデックス投資→パッシブ運用
本書では企業分析の指標を「配当利回り」「PER」「EPS」の3点に絞ってわかりやすく解説してくれていますが、逆説的に考えると「財務を含めた企業分析」は必須だということです。
PER(株価収益率)
一般的には15倍程度が適正。
慣れるまでは10倍以下は割安、15倍を下回れば適正、20倍以上は割高と覚えましょう。
そして分析したデータを基に「これはイケる!」と思った銘柄に投資していくわけですが、前述の通り最終判断は自分で下すスタイルになります。
一方で、インデックスファンドにはそのような自分の判断が介入する余地がありません。
インデックスファンドベンチマーク指標として投資家から信頼を得ているS&P500は、採用に下記のような基準を設けています。
インデックスファンドは積立だけしておけば「ほったらかしOK」と言われるほど手間がかからないんだよね。
高配当株投資の方が一般的な「株式投資」のイメージに近いのかもしれないね。
高配当株投資もインデックスファンドも同じだと思っていたけど、考え方、選び方、投資の仕方も全然違うんだね〜
高配当株投資具体例4選
本書では「永久保有したい銘柄」として17銘柄紹介されています。
あいろんも17銘柄中、実際に「ここはタイミングを見て買いに動こうかな」と思った優良銘柄が3社ありました。また、本書には紹介がありませんでしたが指標が優秀な三菱HCキャピタルも含めた4社を、今回ポイント含めてご紹介します。
- JT(2914)
- INPEX(1605)
- クボタ(6326)
- 三菱HCキャピタル(8593)
①JT(2914)
- 予想PER(2022/8時点)
- 11.6倍
- 高い利益率を誇るグローバル寡占企業
JT(日本たばこ産業)は日本で唯一のたばこ製造業者です。
JTには下記のような非常に大きいメリットがあります。
一方で、タバコ業界は「健康起因に伴う喫煙者数の減少」というメガトレンドも存在しているのは確かです。2024年より人気だった株主優待を廃止する発表が行われたり、過渡期であることに疑いの余地はありません。
直近10年の株価推移は下記の通りです。
- 2012年末・・・2531円
- 2015年7月・・・4813円
- 2018年2月・・・3096円
- 2020年3月・・・1905円
- 2022年8月・・・2293円
コロナ禍においても「1900円で下げ止まった」という事実は覚えておいて損はないでしょう。
パパはJTにNISAでエントリーしてその後株価が急落、損失控除出来なくて大損してたもんね♪
そるとちゃん、その黒歴史はもう言わないでくれ…
②INPEX(1605)
- 予想PER(2022/8時点)
- 6.0倍
- エネルギー開発と安定供給に責任を果たす国策企業
2021年に社名を変えているため、旧社名の「国際石油開発帝石」の方が馴染みがある方も多いかもしれません。
国が株式の20%弱を保有、かつ1株でも拒否権を発動できる「黄金株」を保有している国策企業です。
国策が故に、現在の株主還元に積極的な姿勢はドラスティックに変更することは考えづらいという考えから長期配当投資家に非常に注目されています。
直近10年の株価推移は下記の通りです。
- 2012年末・・・1153円
- 2015年7月・・・1350円
- 2018年2月・・・1324円
- 2020年3月・・・514円
- 2022年6月・・・1784円
- 2022年8月・・・1405円
上記の通り、INPEXの業績は景気に左右(特に原油価格に連動)されます。従って値動きが小さいディフェンシブな銘柄と思ってエントリーすると戸惑うこともあるでしょう。
個人的にはPERを気にする銘柄ではなく、現状では株価がやや上がりすぎてしまっている感を感じるのであまり食指が動きません。
コロナショック時までとは言いませんが1000円を切ってくるタイミングをエントリータイミングとして個人的に狙っています。
③クボタ(6326)
- 予想PER(2022/8時点)
- 14.0倍
- 農業機械世界3位。食料・水・環境に携わる総合インフラ企業
「農機」と呼ばれる特殊かつ安定性の高い分野において、日本代表、世界第3位の会社がクボタです。
ちなみに世界No. 1は米国の「ディア・アンド・カンパニー」という会社で、こちらもあいろんが個別に株式を保有している優良企業です。
クボタは水インフラ事業にも携わっており、国内の地中に埋まっている水道管の5割以上がクボタ製品だそうです。
株主還元の配当性向も30%を目標としており、その事業の社会性や必要性から考えて大幅に業績が変動することは考えづらい、とあいろんは考えます。
直近10年の株価推移は下記の通りです。
- 2012年末・・・1028円
- 2015年7月・・・2123円
- 2016年6月・・・1371円
- 2020年3月・・・1256円
- 2022年1月・・・2606円
- 2022年8月・・・2113円
景気敏感株のため値動きはありますが、本書ではPER15倍、配当利回り2%程度を目安に買い進めば問題はないという意見があります。
もう少しPERが下がってくる1500円程度が買いどころかなぁという感想ですが、タイミングによっては2000円を割らずに上を目指しても全くおかしくない企業だとも思います。
④三菱HCキャピタル(8593)
- 予想PER(2022/8時点)
- 9.0倍
- 三菱グループの中核を担うリース会社。2021年4月に三菱UFJリースと日立キャピタルの合併によって国内トップクラス規模。
そのビジネスモデルゆえ、会社としての知名度と実力値が比例していないと感じる投資妙味銘柄の1つです。
特徴的なのはアセットファイナンスと呼ばれる、「物」の販売・調達等に関わる金融を事業の主軸とし、純投資は基本的に行なわないこと。
純投資を生業にするオリックスとはビジネスモデルからしてスタンスが異なる点も特徴です。
連続増配記録が23年連続になっており、首位の花王を追いかける展開ですがPER的にもそこまで割高感がありません。
直近10年の株価推移は下記の通りです。
- 2012年末・・・350円
- 2015年7月・・・675円
- 2016年6月・・・419円
- 2020年3月・・・463円
- 2022年1月・・・609円
- 2022年8月・・・666円
個人的に高配当株投資でコツコツ買い進めるなら三菱HCキャピタルが第一候補です。
まだ株価的にも買いやすく、向こう20年間の増配が期待できる財務面と隙が少ない印象です。
金額的にも割と買いやすいね。
パパは「三菱HCキャピタルは増配を続けると読んでるからコツコツタイミングがあれば買っておく」とよく言ってるよね(笑)
ラップアップ
今回は「高配当株投資」の醍醐味やインデックス投資との比較を紹介しました。
企業を分析して、将来を信じ、家計のキャッシュフローも良くなる。
株式投資好きにはたまりません。
「インデックス投資だけだと少し物足りない」
「リスクを極力抑えて個別株に投資してみたい」
上記の方は是非一度、トライしてみることをおすすめします。
最後に一言。
高配当株投資は株価が上がったら嬉しいし、下がったら配当利回りが高まって「買いどき」と考えられるので精神的にも続けやすいですよ。
それではまた!