ねぇパパ、マネックス証券がついにクレジットカード積立に参入してきたよ!還元率1.1%だって!
先日楽天証券がクレカ積立の還元率を改悪してきたばかりだから、良いタイミングだね。
パパもマネックスカード作ろうかなぁ。
パパはSBI証券と楽天証券しか使ってなかったから、ついに第3の証券会社登場だね!
こんにちは!マネックス証券の口座開設から5年以上経過しており、パスワードを失念して焦っているあいろんです。
今回は2022年度版最新!各証券会社の投資信託「クレジットカード積立」について考察していきます。
以前までは「楽天証券」一択でしたが楽天の改悪、SBIの追随、マネックスの台頭とクレカ積立は良い感じに群雄割拠状態になっているので、現状を整理しておきましょう!
この記事はこんな方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!
クレカ積立とは
まずはクレカ積立、もとい「クレジットカード決済による投資信託の積立購入」について簡単に紹介します。因みに下記のように各社それぞれ名称が異なりますが、どれも意味的には「クレジットカード(クレカ)を使って積立投資する」と同義です。
- SBI証券・・・クレカ積立
- 楽天証券・・・楽天カードクレジット決済
- マネックス証券・・・マネックスカード投信積立
大前提として、基本的には株式などの「有価証券」はクレジットカードで購入する事が出来ません。しかしながら金融庁が規制緩和することによって、下記の条件でクレジットカードで積立投資を行うことができるようになったわけです。
- 月間10万円までの積立投資
- 一括払いのみ
上記条件をクリアすると特別に購入が認められるルールがあるわけで、現状では各社上限も5万円に設定している事が一般的です。
つまり上位3社だけで比較するときに差別化される内容はほぼ「ポイント還元率」のみになってくるということですね。
この点からもマネックス証券が業界トップのポイント付与率を打ち出してきたことは、大きな変化点だと捉えています。

クレカ積立のメリット・デメリット
クレカ積立全般の一般的なメリデメについて、一度洗い出してみましょう。
- 証券口座の残高を気にしなくて良い
- ポイント還元がオトク
- 最小金額の敷居が低い
- 対象カードが限られている
- ポイントが各社、商品によってまちまち
- 一括投資が出来ない
クレカ積立のメリット
証券口座の残高を気にしなくて良い
クレカ積立の最大のメリットは「天引き」の様な気軽さで投資を継続できる事、これにつきます。特に証券口座の資金管理の経験がない方は、毎月資金を移動させる事自体がストレスになるケースも多々あります。
「収入の1割は貯蓄に回しなさい」
名著・バビロンの大富豪の教えで一番最初に登場する、「先取り貯蓄」に対する概念です。
クレカ積立はこの天引きのスキームを簡単に出来てしまいます。
上記は長期投資として、非常に優秀な手段になりえます。
ポイント還元がオトク
各社のポイント還元詳細については後述しますが、クレジットカードで積立投資するだけでポイントが付与されるので断然お得です。
2022年3月買付以降のマネックス証券のクレカ積立サービスを例にしてみましょう。
毎月50,000円をマネックス証券でクレカ積立すると、1.1%ポイント還元なので550円がポイントバックされます。実質49,450円で50,000円分購入出来るということです。
60万円の年間投資に対して、1年間で6,600円の差をどう見れるかで投資の巧拙が変わってきます。
投資で利回りを1%上げようと思った時の難しさは、賢明な投資家ほどよくわかるはずです。
最小金額の敷居が低い
2022年2月現在、主要各社の投資の最下限金額は下記の通りです。
- SBI証券・・・100円〜
- 楽天証券・・・100円〜
- マネックス証券・・・1,000円〜
月々の投資金額が少なくても、投資を始められるというのは初心者向けのハードルを低くする意味ではアリなのでしょう。
ただ、当然のことながら月々100円の投資を続けたところで元手が小額すぎて、資産の増加も微々たるものです。積立に慣れてきたら入金力を増やすなど、自分の目的に合わせて調整しましょう。

クレカ積立のデメリット
対象カードが限られている
2022年2月現在、主要プレイヤー3社で「クレカ積立」をしようとする時の対象カードは下記の通りです。
普段使いしているカードでそのままクレカ積立出来れば負担はありませんが、証券口座だけではなくクレジットカードの発行も必要になる、というのは手間の意味ではデメリットになり得るでしょう。
還元ポイントが各社、商品によってまちまち
前述の通り、クレカ積立は各社ごとに還元率も付与されるポイントもバラバラです。
上記の通り、特段使い道に困る事はないと思いますが「どうしてもポイントは楽天ポイントに絞りたい」という場合などは、たとえポイント還元率が低くても楽天証券でクレカ積立した方がストレスは少ないでしょう。
一括投資が出来ない
手元に資金が潤沢にあって、一念発起して投資をドンと始めたい!という場合でも、前述の通り各社上限を月5万円までにしているため一括投資は出来ません。
上記で投資スピードを早めたい場合は、後述しますが複数社のクレカ積立を併用することをおすすめします。
クレカ積立の変遷
前述の通り、クレカ積立自体は投資家にとって知っておきたい「神制度」であることに疑いの余地はありません。しかしながら歴史自体が浅く、朝令暮改であることも同時に頭に入れておくべきです。
そんな「クレカ積立」のこれまでを簡単におさらいしていきましょう。
長らく有価証券はクレジットカードで購入が出来ませんでした。金融庁が規制緩和を実施して2018年から「クレカ積立」という概念がスタートしています。
まず、はじめにクレカ積立に手を出したのはマルイグループの「tsumiki証券」という証券会社です。クレジットカード界の重鎮「エポスカード」を使って積立られるようになったということで、投資界隈では当時ちょっとした話題になったことは記憶に新しい方もいらっしゃるでしょう。
しかしながらtsumiki証券には「優良なインデックスファンドに投資出来ない」という致命的な弱点がありました。
クレカ積立は選べる投資信託が5銘柄のみです。本ブログでオススメしている超優良インデックスファンドも取り扱いがなく、正直投資家に受け入れられているとは言い難い内容でした。
そんなこんなであまりムーブメントが起きずにいた「クレカ積立」ですが、2018年10月に楽天証券がとんでもない爆弾を放り込んだ事をきっかけに流れが変わります。
現状のクレジットカード界のNo. 1プレイヤーである「楽天カード」を使って積立が出来る「楽天カードクレジット決済」をローンチしたのです。
これが転機となり、「投資初心者の投資デビューは積立NISA+楽天カード決済で決まり」というような風潮が生まれました。
上記も呼び水の一因となり、新規口座開設数は2019年〜2021年度で楽天証券が3年連続No. 1です。
クレカ積立は「カードの強さが重要」という意味で、楽天カードの強さが楽天証券の口座開設を増やした好例と言えるでしょう。
そんな楽天カード一強時代がしばらく続いていた矢先、ネット証券No. 1のSBI証券も黙って指をくわえ続けるわけがありません。
クレジットカード業界の雄、三井住友カードが2021年に満を辞して年会費永年無料の「三井住友ナンバーレスカード」をリリースしたタイミングでSBI証券も「クレカ積立」を前面的に打ち出し、大規模なキャンペーンを行いました。
そして2022年2月、大事件が2つ起こります。
楽天証券のクレカ積立改悪
(低コストインデックスファンドポイント付与率の変更)1%→0.2%
※ 信託報酬のうち楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%以上の銘柄はポイント還元率1%のままだが、0.4%未満の銘柄は0.2%に改悪される
マネックス証券クレカ積立実装(が ポイント還元率1.1%)
上記により、今までクレカ積立のファーストチョイスは「楽天証券一択」で良かった現状から投資家は自分の好みや状況に応じて、選択を迫られている現状です。
各社ごとの特徴や資金別のケースなどを具体的に見ていきましょう。
会社別クレカ積立内容まとめ
主要3社であいろんがおすすめしたい低コストの優良投資信託をそれぞれピックアップしています。この辺りの銘柄を詳しく知りたい方は過去記事をどうぞ。
SBI証券
- SBI・V・S&P500
- SBI・V・全米株式
- 雪だるま全世界株式
楽天証券
- eMaxis Slim S&P500
- 楽天全米株式(楽天VTI)
- 楽天レバナス
マネックス証券
- SBI・V・S&P500
- 雪だるま全世界株式
シミュレーション
投資額5万円/月まで
ポイント重視なら現状マネックスが有力です。年間6,600円のポイント付与は捨てがたいでしょう。三井住友NLカードをゴールドで作っていて還元率が1.0%の場合であればSBI証券でも問題ないと考えます。
SBI、マネックスどちらのカードも持っていなくて作る気もない場合を除けば、楽天はクレカ積立最初の5万円の選択肢に入らないでしょう。
投資額10万円/月まで
マネックス+SBI(三井住友NL)もしくは楽天キャッシュでの投資で1.1%+0.5%のポイント付与を取るのが現実的でしょう。この場合でも年間で9,600円(0.8%相当)のポイントがゲットできますので、十分美味しいです。
月に10万円投資出来る余裕があり、レバナスなどの信託報酬が高い商品にも投資意欲があれば楽天証券のクレカ積立も使い道が十分あると考えます。
投資額20万円/月まで
クレカ積立をとにかく味わい尽くすという意味で考えた時、現状の最適解は月に20万円の投資だとあいろんは考えています。
その心は上記商品を購入した結果は変わらないのに、クレカ積立に関しては確実に「ポイント付与」される点にあります。
ポイント付与率が下がるとすぐに改悪だと騒がれますが、ノーリスクでポイントが付与される事には変わりないですからね。この辺りはポイントに踊らされずオトクな制度は淡々と使い続けていくのがベストです。
例えば、下記のようなケースを例にしてみます。
SBI証券
- SBI・V・全米株式を5万円積立(三井住友NLカード)
- ポイント還元・・・3,000円/年(0.5%)
楽天証券(楽天キャッシュ)
- eMaxis Slim S&P500を5万円楽天キャッシュ経由で積立
- ポイント還元・・・3,000円/年(0.5%)
楽天証券(通常クレカ積立)
- 楽天全米株式を4万円積立
- 楽天レバナスを1万円積立
- ポイント還元・・・2,160円(0.36%)
※楽天全米株式0.2%(960円/年)
※楽天レバナス1.0%(1,200円/年)
マネックス証券
- SBI・V・S&P500を5万円積立(マネックスカード)
- ポイント還元・・・6,600円/年(1.1%)
トータル積立額
240万円/年(20万円/月)
トータルポイント還元
11,760円/年(0.49%)
※月あたり980円
上記の980円分の毎月のポイントを再投資して年利回り7%で回したとすると、20年後には51万円に変身します。積立金額自体は23万円程度だと考えると、倍以上に膨らみますね。
もちろん上記のポイント制度自体が現行のまま20年も続くとは考えづらいので、定期的なメンテナンスは必要です。
しかしながらその点を差し引いても、積み立てるだけでせっかく年間に1万円以上も貰えるのであれば設定しない手はないでしょう。
個人的には現状で長期投資に回せる入金力が20万円以上の方は、上記のように自分の好みの投資信託をクレカ積立設定しておくのが最適解だとあいろんは考えます。
ラップアップ
今回は2022年度版最新!各証券会社の投資信託「クレジットカード積立」について考察していきました。
ポイント付与に必要以上に踊らされる必要はありませんが、堅実に投資しながらポイントを手堅くゲットする手法は投資の王道パターンなので情報をキャッチアップしておきましょう。
最後に一言。
マネックスポイントはTポイントに変えてSBI証券で再投資を予定しています。
それではまた!