ねぇねぇ、パパは30代で転職したんだよね?なんか苦労したことある?
うーん、案外数ヶ月くらいで決まっちゃったからなぁ。「30代は転職手遅れ」とか「35歳転職限界説」とか昔の話だと思うよ。逆に転職がうまくいってない人は絶対理由があるからね。
そうなの!?その理由を教えて!
こんにちは!30代で転職を経験したあいろんです。
今回は、「転職とキャリアアップ」をテーマに記事を書いていきます。
この記事はこんな方に向けて書いています。
- 転職を考え始めた
- 転職を考えているが、現状を変えるのが怖くて踏み出せない
- コロナ禍のご時世なので中々良い転職先は見つからないと思っている
- 会社に不満はないが業界的に先行きがなちのではと心配している
結論としては、下記になります。
- 大事なのは「転職」ではなく「転職できる」こと
- 「伸びている業界」での経験は価値がある
- 「いつでも転職できる人間が転職しない会社」こそが良い会社である
それでは早速いってみましょう!
30代の平均年収について
株式会社ジョイントが運営する転職情報メディア「Carrer Theory」に興味深い記事が掲載されています。
本記事では「民間給与実態統計調査」より引用されている通り、平均年収は下記になります。
- 30代前半 400万円
- 30代後半 437万円
しかしながら男女比もあり、例えば30代後半の男性に限定すれば年収は「518万円」まで上昇します。
上記を鑑みると、30代後半で年収ベース600万円程度貰えるようになれば平均より上と言えそうです。
30-40代は心技体全てが揃っている状態で、どの企業でも中核をなします。商品として「脂が乗っている」状態ですので、業界や職種選びを丁寧に行えば比較的年収もアップしやすい状態になっています。
パパも転職せずに最初の会社に居続けていたら、「今と年収ベースで300万円くらいは違うのでは」と言っていたよ。
20代は横一線だから差が出にくいけど、30代以降は業界や規模が給与に直結しがちなんだね。
参考書籍「転職の思考法」
「30代は転職するには手遅れ」
「35歳を過ぎたら同業種以外への転職は不可能」
昔からよく言い伝えられている言葉は、現代において全く当てはまらなくなってきています。
前述の通り、年齢にして30〜40才前後は「社会」「仕事」について理解が深まり、「ライフステージ」の基礎が固まってくる年代です。
転職の有無はさておき、自分の市場価値を明確にしておく事は有事の際に自分を助けてくれます。
そういう意味では、「転職系書籍」は読んでおくと勉強になります。
そして数ある転職系書籍の中でも「転職の思考法」は非常に明快かつ再現性が高かったのであいろんが実際に転職する際も参考にさせてもらいました。
今回は「転職の思考法」をベースに「転職がうまくいかない人の共通点」について3点解説します。
転職がうまくいかない理由3選
- 「転職する」と「転職できる」を混同する
- 「会社選びの3つの基準」を理解してない
- 「やりたい事」を仕事にしたがる
「転職する」と「転職できる」を混同する
あいろんが書籍「転職の思考法」内で1番腹落ちしたのは、下記の言葉です。
大事なのは転職よりも「転職できる」というカード
「転職」をうまく捉えられずに失敗する人は、総じて下記のような状態が多く見受けられます。
転職活動=必ず転職しなければならないと思っている
現在の会社が嫌で、転職を前提として転職活動を行なっている
自分の市場価値を図ることを長年怠り、急に状況が変わって転職活動をはじめた
上記は全て考え方が極端すぎて、場合によっては転職活動の妨げになります。
本書には下記の言葉が登場します。
「いつでも転職できるような人間がそれでも転職しない会社。それが最強だ」
「転職する」は結果論です。今は必要ないかもしれないし、ベストではないかもしれません。
「転職できる」は誰でも必ず用意しておく必要があります。転職できるけど自らとどまっているいるという自己選択が仕事や人生においてもたらす恩恵は計り知れません。
パパも「転職できる」状態で2年くらい働き続けてから、大手企業の募集がかかったタイミングでチャンスを掴んで転職した経緯があるんだよ。
「会社選びの3つの基準」を理解してない
本書には3つの「会社選びの基準」が登場します。いずれも非常に重要な考え方だとあいろんも共感したと同時に、転職がうまくいかない人は「転職したい」という気持ちだけで基準が曖昧な人も散見されます。
- マーケットバリュー
- はたらきやすさ
- 活躍の可能性
マーケットバリュー
その会社で働くことによって、自分の市場価値は高まるのか?という観点、それが「マーケットバリュー」です。
あいろん自身、転職を決めた理由として「新卒から1つの業界に居続ける危機感」がありました。
斜陽産業だとその傾向はより顕著になり、「そこでしか働けない人」が誕生しがちです。
マーケットバリューを活かすという観点を主題にした書籍「転職が僕らを助けてくれる」では「わらしべ転職」という手法を紹介しています。興味があればこちらも手に取ってみると良いでしょう。
「社内で仕事できる人」と「市場価値が高い人」はイコールではないという真実に気付かされるよね。
たしかに採用側も1社で成功した経験と3社で違う環境に適応した経験だったら後者を取りたくなるかも…
はたらきやすさ
その会社が「自分にとって」はたらきやすいのかどうか。これはめちゃくちゃ重要なテーマです。
例として、あいろんのケースを挙げてみます。
あいろんは下記のような自覚している特性があります。
- 成果がわかりやすい方が燃える
- 仕事は成果で評価されるべきだと考える
- 正解のない仕事の方が好き
- 考えながら物事を進めるのが好き
上記から、他者からもよく「ベンチャー向き」と言われることが多くありました。
しかしながら、30代に差しかかると下記のような気持ちも生まれます。
- 娘が成長する姿を共有したい
- 娘と一緒にいる時間を大切にしたい
- 家族団欒の時間を持ちたい
- 親孝行に時間を使いたい
上記には「時間の確保」が必要不可欠であり、20代で仕事に莫大な時間を費やしたので30代以降はバランスを取っていきたい思いが強くありました。
結論として、あいろんは自分なりに考えた末に「大企業の新規事業やDX化の立ち上げフェーズ」という環境に身を置くことを決めました。
はたらきやすさの観点からいくと現状が正解だと判断しています。
上記のように個人の性格や環境にも左右されるので、他人が決めた「優良企業」など何の意味もないと心得ましょう。
活躍の可能性
本書では「活躍の可能性」も大切な要素だと言及しています。
- 社内エースの事前確認
- 中途採用が活躍している文化かどうか
- 社内の部署のパワーバランス
特に会社によって全然違うのが「部署のパワーバランス」です。同じ営業職でも、営業の裁量や発言権が大きい会社から小さい会社に転職した場合にはやりずらさを感じるケースが大半でしょう。
「やりたい事」を仕事にしたがる
本書によると、人には2種類のタイプがあり「to do型」と「being型」があり、下記のように分かれるそうです。
- to do型…「何をするか」に重きをおく
- being型…「どんな状態でありたいか」に重きをおく
「世の中に革命を起こす」「会社を立ち上げて大きくする」などto do型の仕事は非常にわかりやすく、魅力的に映ります。
一方でbeing型は「尊敬できる人とはたらく」「周囲に喜んでもらう」などto do型に比べると少し平凡に見えがちです。
本書には衝撃的な記載として、「99%はbeing型の人間である」と説いています。
実はあいろんも上記で悩んだことのある人間の1人です。特に仲の良い「to do型」の友人と語るときにどうしても自分がちっぽけな存在に思えた経験があります。
「わかる!」と思ったあなたは、ぜひ手に取って読んでみてください。きっと新しい考え方の発見があります。
パパは20代のとき良く仕事で悩んでいたけど、「自分はbeing型だから」と割り切った後の方がなんだか楽しそうに見えます。
キャリアアップ転職のメリットについて
- メリット①会社依存マインドがなくなる
- メリット②汎用性のある自己スキルがわかる
- メリット③変化に対して柔軟になる
- 番外編:過度な期待は禁物である
ここからは具体的な「キャリアアップ転職」のメリットについて3点紹介します。
メリット①会社依存マインドがなくなる
会社依存マインドは、新卒で入社した会社を退職する際に必ず断ち切らないといけない思考です。
新卒で入社した会社を辞める事には少なからず抵抗があるパターンが多いでしょう。
数年も勤めていれば、下記の様な資産が積み上がっている可能性も高いです。
- 評価(社内、社外)
- 社内文化の理解
- 人間関係
「社内知識」「各セクションキーマンの把握」「過去の経緯」などが頭に入っている状態なので、その会社においてはパフォーマンスを発揮しやすい環境になっています。
あいろん自身も退職時に、周囲から言われた言葉は上記に関連するワードが大半でした。
「せっかくやってきたのにもったいない」
「また1からやるの大変だよ」
「成功する保障がないのによくやるよな」
あいろん自身転職してみて1番感じたのは「会社とは狭い世界だったんだな」という真理です。
辞める前はもったいないと思っていても、捨ててみたら新しいものが入ってきます。
組織も同様で、自分が抜けても結局は違う人間が同じ機能を担って回っていきます。
このように、「組織とはなんたるか」を身をもって体感できる事は転職の大きなメリットです。
何事も依存するのはリスクです。
会社に依存せず、自分自身の選択で働き方を選べると思えるだけで強い自信が生まれます。
「自分で人生を選択している」というマインドが重要です。
メリット②汎用性のある自己スキルがわかる
前述の通り、仕事において業界の慣習や言葉は重要です。
但し、それと良く言われる「自分の強み」は別物です。特に環境が変わる転職の際、これが強制的にあぶり出されるというメリットがあります。
あいろんの場合、前職で手段として活用していたもの(例えば特定のシステム利用方法や業界特有の知識)はその後の人生にあまり役立っていません。
- 社内調整の際の根回しの仕方
- プレゼン発表の際の抑揚のつけ方
- 商談時の人身掌握のスキルなど
上記は普遍的なスキルであり、「人の心をつかんで動かす」スキルは特に汎用性のあるスキルだと転職してみて改めて認識しました。
メリット③変化に対して柔軟になる
人間は、一度も経験していないものに対して拒否反応を示す「現状維持バイアス」という特徴を持っています。
これは、逆にいうと一度経験しておくと非常に目線がフラットかつクールに保てると言う事です。
例えば、下記のような状況の時に動き出しが早くなります。
- 今の会社が業績的に危なくなった
- 経営者が交代して考え方が急激に変わりついていけない
- 自分の状況や考え方が変わり、違う道の方が良いと考え始めた
変化と向き合って対応できる「柔軟性」が備わっていれば、有事の際も自分で考えて行動することが出来る様になります。
言葉にするととてもシンプルに聞こえますが、変化への耐性を上げておくことは満足度の高い生活を送ることとめちゃくちゃ相関性があります。転職は半強制的に変化への耐性を強めてくれるメリットがあります。
番外編:過度な期待は禁物である
ここまで転職のメリットとして3点挙げましたが、大事なのは言うまでもなく「心構え」です。
自分の人生を自分で切り開くために行動し、既にある心地良いものを捨て、現状維持バイアスを打ち破り変化を許容した先に「転職のメリット」はあります。
従って、下記の様な場合は残念ながら転職してもメリットを得られにくい可能性があります。
- 今の仕事が嫌だから辞める
- 正当に評価されていないから辞める
「嫌なものから解放されたい」という動機の場合、転職しても同じような気持ちになる可能性が高い…と言うことは心がけておきましょう。
ラップアップ
今回は、あいろん自体の経験も踏まえて「転職がうまくいかない理由」を記事にしました。
最後に一言。
これからの時代、一つの環境に長年留まる事こそ本当のリスクだと思っています。
それではまた!