パパ〜、今日は何の本を読んでるの〜?
ちょっと待って、今良いところだから。
ねぇ、パパってば!(怒)
ごめんごめん。
「13歳からの地政学」読んでたんだけど、あまりにも面白くて一気読みしちゃったよ。
そるとちゃんも読めるようになったら是非読んでほしいな。
ちせいがく?パパが良く読んでる投資の本とは違うんだね。
うん、でもパパみたいに米国株投資をしている投資家は地政学の基礎は絶対に知っておいた方が良い内容だね。
そうなんだ〜。どんな話なのか教えて〜。
こんにちは!素晴らしい本に出会えて2022年のGWをとても豊かな気持ちで過ごせたあいろんです。
今回は「米国株投資家こそ知っておくべき地政学」について参考書籍をベースにご紹介します。
本記事は下記のような方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!
今回の参考書籍:13歳からの地政学
「13歳からの地政学〜カイゾクとの地球儀航海〜」は2022年2月25日に発売した書籍で、国際政治記者の田中孝幸氏が著者です。
2022年5月時点、Amazonのカスタマーレビューで4.6を叩き出す高評価を挙げています。
特筆すべきは、「世界地図でなく地球儀を使い立体的に、地政学の基礎を学べる」という点です。
昔から地理が苦手で世界地図が頭に入っていない私でも理解できましたし、何より面白かったです!
ストーリー仕立てだからどんどん読めちゃうんだよね〜♪
あいろんは曲がりなりにも投資家と名乗っている以上、「地政学」の習得は避けて通れないと思っていたところだったので本書との出会いは非常に有意義でした。
日本にいると感じづらいですが、世界は様々な思惑やパワーバランスによって成り立っています。
本書を読む前後では、日々接するニュースや仕事への向き合い方も変わってくるでしょう。
本書はひょんなことから2人のこどもが「カイゾク」から1週間の講義を受ける事から物語が始まります。
1日目「物も情報も海を渡る」
2日目「日本のそばにひそむ海底核ミサイル」
3日目「大きな国の苦しい事情」
4日目「国はどう生き延び、消えていくのか」
5日目「絶対に豊かにならない国々」
6日目「地形で決まる運不運」
7日目「宇宙から見た地球儀」
上記のタイトルだけでも、めちゃくちゃ面白そうと感じますよね(笑)
本書ではあいろんと同様に「米国株式」中心の投資家が絶対に知っておくべきアメリカの地政学について中心に紹介します。
しかしながら、特に3日目のロシアや中国を含むユーラシア大陸の話、5日目のアフリカ地域についての考察は全世界株式をポートフォリオに組み入れている投資家は読んでおくべきです。
読んでおいて損はない書籍として太鼓判を押せるので、興味がある方は是非手に取ってみてみると良いでしょう。
米国株投資家が抑えるべき地政学について
あいろんはポートフォリオのコア資産を米国株インデックスファンド中心に運用しています。
そしてあいろんと同様に米国株インデックスメインで運用している投資家は、下記のような考え方を持っていることが大半です。
- 世界経済は今後もしばらくアメリカ中心に回る
- アメリカの人口増加が続く2050年ごろまではその傾向が続くと考えている
- ロシアや中国、インドやアフリカの諸外国がすぐにアメリカを脅かす存在になるとは考えにくい
米国株インデックス投資家として上記について見聞きした上で「なるほど」と思えたらVOOやVTI、「しっくりこない」と思ったらVTやその他資産に投資している人が傾向的に多く見受けられます。
同時に、下記を即答できる人は少ないのではとも考えます。
- なぜアメリカは大国になったのか?
- 地政学的なアメリカの強みは?
- アメリカは地理的に有利なのか?
本書は地政学の観点から、アメリカの強さや外交についてリアルかつわかりやすく解説してくれています。
アメリカはなぜ超大国になったのか?そして超大国であり続けると識者が考える理由について、詳しく見ていきましょう。
アメリカが超大国であり続ける3つの理由
- 世界中の海をおさえている
- 最強アイテムを持っている
- 恵まれた「世界一ラッキーな土地」
世界中の海をおさえている
本書は知っているようで知らない世界中の常識を教えてくれます。
- 地球の7割が海、3割が陸地
- 世界中の貿易の9割は海を通っている(船で運んでいる)
- 島国の日本の貿易の99%は船である
上記の事実を基に、アメリカが超大国である1番の理由は「世界の船の行き来を仕切る国」だと本書は冒頭で説いています。
アメリカは世界最強の海軍を持ち続け、毎年10兆円以上のお金を投じています。
それすなわち、「貿易をとめることができる」権利を持っているということです。
世界の貿易の8割はドル通貨によって成り立つのは、アメリカが最強国であることの証拠にもなっています。
さらに本書では光ファイバーを束ねて作られている「海底ケーブル」を世界一多く張り巡らせているのはアメリカだとも教えてくれます。
実はインターネットデータの99%はこの海底ケーブルを通じてやり取りされており、このケーブルなしではインターネットは成り立たないという事実には驚愕です。
なんとなく「アメリカは貿易が強い」と思っていたけど、改めて見るとすごい国なんだね。
最強アイテムを持っている
本書を読むと、「世界は力関係で成り立っている」という事実がよくわかります。その最たるものは人類が作り上げた中でもっとも強く、恐ろしい「核爆弾」です。
大国のアメリカやイギリス、ロシア、中国などは核兵器を持っていますが核爆弾は下記の「3つの条件」が整うと最強のアイテムになるそうです。そしてその条件を現状で満たしているのは、アメリカとロシアのみになっています。
核兵器を最強アイテムにする3つの条件
- いつまでも潜っていられる原子力潜水艦
- 海の中からミサイルを発射する力
- 自分の縄張りにできる安全な海
上記の条件が整うと、「自国は攻撃されず安全になる」という点から有利に外交を行えます。
この話を知っていると「2022年現在のロシアの暴挙にアメリカが簡単に武力行使できない」「中国が南シナ海に対してなぜ執着するのか」という点にも納得がいきます。
アメリカはロシアに手出ししたら自分たちも無傷では済まない事をわかっているんだね。
中国は自分の縄張りにできる安全な海を現状持っていなくて喉から手が出るほど欲しいから、力ずくでも南シナ海を奪いたいという思惑があるわけか…ニュースの見方も変わるなぁ。
恵まれた「世界一ラッキーな土地」
1900年、世界最強の国はイギリスでした。アメリカへ覇権が移ったターニングポイントはいくつもありましたが、なぜアメリカは世界中の海を支配するほど強くなれたのでしょうか?
- アメリカの国土のほとんどは暑すぎず、寒すぎない
- アメリカの西は太平洋、東は大西洋で守られていて建国以来本土が攻められて占領されたことがない
- 恵まれた気候と土地があり、農産物輸出が世界No. 1
- 石油や天然ガスなどの天然資源が豊富
- 美しい自然が多く、豊か
- 世界中から人が集まり、多様な文化を形成
これだけの好条件が揃っているアメリカは「世界一ラッキーな土地の持ち主」であり、国の位置が外交を決める世界情勢においてアメリカ優位の状況が変わりづらいという識者の意見にも一定の説得力があります。
そるとちゃんの大好きなディズニーの本場もアメリカにあるんだよ。
行ってみたーい!
投資家が知るべき「情報の考え方」
前述の「海底ケーブル」を用いれば、アメリカは必要に応じて情報を盗むことが可能だと本書は言及しています。
「情報戦」とはよくいったもので、情報を事前に把握できていれば国同士の命運を左右しかねないアドバンテージであることは想像に難くありません。
しかし、著者はこうも説きます。
「情報は集めすぎると、持っていないことに近くなっていく」
直近ではNASDAQ指数などのハイテク株の不調や、歴史的な円安など日々株や為替のニュースは目まぐるしく世界を巡ります。
あいろんも様々なニュースについて「原因はどこにあるのか」「理由は探せば見つかるはず」と思い躍起になっても、結局のところ情報がありすぎて結論が導けなかった経験は一度や二度ではありません。
カンニングし放題のテストに教科書を大量に持ち込んでも、情報を見つけられなければ良い点は取れないもんね。
ラップアップ
今回は「米国株投資家こそ知っておくべき地政学」について参考書籍をベースにご紹介しました。
「国の位置が外交を決める」は正に目から鱗です。
自信を持っておすすめしますので、少しでも興味を持ったら気軽に手に取ってみてください!
最後に一言。
良い本だから子供へのプレゼントにも最適だよね♪
それではまた!