パパ、最近ニュースで良く「地政学リスク」という言葉を聞くけど、難しくて良くわからないよ。
その悩み自体がかなりハイレベルな気がするけど(笑)、パパはこの本一冊で基本を全部学んだよ。
「13歳からの地政学」かぁ!わたしには少し背伸びだけど読んでみよーっと。
子どもでも大人でも読みやすいし、正直要点はこの一冊にまとまっているから十分だと思うよ。
パパみたいに米国株投資をしている投資家は地政学の基礎は絶対に知っておいた方が良い内容だよね。
そうなんだ〜。
そんなに大事なら、ブログでもぜひ紹介してください!
こんにちは!地政学を学ぶなら「13歳からの地政学」が1番おすすめのあいろん(@iron_money)です。
今回は「米国株投資家こそ知っておくべき地政学」について参考書籍をベースにご紹介します。
本記事は下記のような方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!
今回の参考書籍:13歳からの地政学
「13歳からの地政学〜カイゾクとの地球儀航海〜」は2022年に発売した書籍で、国際政治記者の田中孝幸氏が著者です。
発売から2年が経過した2023年末時点、Amazonのカスタマーレビューで4.5を叩き出す高評価を挙げています。
本書で特筆すべきは下記2点です。
昔から地理が苦手で世界地図が頭に入っていない私でも理解できましたし、何より面白かったです!
ストーリー仕立てだからどんどん読めちゃうんだよね〜♪
パパのように米国株中心に投資している人は「地政学」の知識は必ず身につけておいた方がいいです。
日本にいると感じづらいですが、世界はアメリカを中心とした主要各国の「様々な思惑」や「絶妙やパワーバランス」によって成り立っています。
本書を読む前後では、日々接するニュースや仕事への向き合い方も変わってくるでしょう。
本書では、ひょんなことから2人のこどもが「カイゾク」から1週間の講義を受ける事から物語が始まります。
- 1日目「物も情報も海を渡る」
- 2日目「日本のそばにひそむ海底核ミサイル」
- 3日目「大きな国の苦しい事情」
- 4日目「国はどう生き延び、消えていくのか」
- 5日目「絶対に豊かにならない国々」
- 6日目「地形で決まる運不運」
- 7日目「宇宙から見た地球儀」
どの講義もすごい面白そう♪
本記事では、わたしと同様に「米国株式」中心の投資家が絶対に知っておくべきアメリカの地政学を中心に紹介します。
VTなどの全世界株式に投資している人は3日目「大きな国の苦しい事情」のロシアや中国を含むユーラシア大陸の話も必読です。
5日目「絶対に豊かにならない国々」のアフリカ地域についての考察も投資家は読んでおいた方がいいね。
読んでおいて損はない書籍として太鼓判を押せるので、興味がある方は是非手に取ってみてみると良いでしょう。
米国株投資家が抑えるべき地政学について
パパはそもそも、ポートフォリオのコア資産をなんで米国株インデックスファンド中心にしているんだっけ?
わたしに限らず米国株インデックスメインで運用している投資家は、下記のような考え方を持っていることが大半なんだよ。
上記について「なるほど」と思えたらVOOやVTI、「しっくりこない」と思ったらVTやその他資産に投資している人が傾向的に多そうです。
同時に、下記を即答できる人は少ないのでは?とも考えます。
本書は地政学の観点から、アメリカの強さや外交についてリアルかつシンプルに解説してくれています。
アメリカはなぜ超大国になったのか?そして超大国であり続けると識者が考える理由について、詳しく見ていきましょう。
アメリカが超大国であり続ける3つの理由
- 世界中の海をおさえている
- 最強アイテムを持っている
- 恵まれた「世界一ラッキーな土地」
世界中の海をおさえている
まず前提として、世界経済を語る上で外せないのが下記3点です。
上記の事実を基に、アメリカが超大国である1番の理由は「世界の船の行き来を仕切る国」だと本書は冒頭で説いています。
アメリカは世界最強の海軍を持ち続け、毎年10兆円以上のお金を投じています。
すなわち、「貿易をとめることができる」権利を持っているということです。
貿易が止まったら経済がストップしてしまうということか…ものすごい権利をアメリカは持っているんだね。
世界の貿易の8割は「ドル通貨」によって成り立つのは、アメリカが最強国であることの証拠にもなっています。
さらに本書では光ファイバーを束ねて作られている「海底ケーブル」を世界一多く張り巡らせているのはアメリカだとも教えてくれます。
実はインターネットデータの99%はこの海底ケーブルを通じてやり取りされているそうです。
海底ケーブルなしではインターネットも成り立たない。
アメリカがGAFAMなどの企業を持つだけでなく、国として大元の海底ケーブルまで抑えている事実には驚愕です。
なんとなく「アメリカは貿易が強い」とだけ思っていたけど、改めて見るとすごい国なんだね。
最強アイテムを持っている
本書を読むと、「世界は力関係で成り立っている」という事実がよくわかります。
その最たるものは人類が作り上げた中でもっとも強く、恐ろしい「核爆弾」です。
大国のアメリカやイギリス、ロシア、中国などは核兵器を持っていますが核爆弾は下記の「3つの条件」が整うと最強のアイテムになるそうです。
そして下記の条件を現状で満たしているのは、アメリカとロシアの2カ国しかありません。
- いつまでも潜っていられる原子力潜水艦
- 海の中からミサイルを発射する力
- 自分の縄張りにできる安全な海
上記の条件が整うと、「自国は攻撃されず安全になる」という点から有利に外交を行えます。
この話を知っていると「ロシアの暴挙にアメリカが簡単に武力行使できない」「中国が南シナ海に対してなぜ執着するのか」という国際的に問題になっている点にも納得がいきます。
アメリカは、ロシアに手出ししたら自分たちも無傷では済まない事をわかっているから慎重にならざるを得ないんだね。
そうだね。
そして中国は自分の縄張りにできる安全な海を現状持っていなくて、喉から手が出るほど欲しい。
だから力ずくでも南シナ海を奪いたいという思惑があるわけだね。
ニュースの見方も変わるなぁ。
恵まれた「世界一ラッキーな土地」
パパ、今から100年前の世界最強の国はイギリスだったんだよね。
どうやってアメリカへ覇権が移ったの?
ターニングポイントはいくつもあったそうだけど、前提としてアメリカは元々「地政学的にラッキー」だったそうだよ。
- アメリカの国土のほとんどは暑すぎず、寒すぎない
- アメリカの西は太平洋、東は大西洋で守られていて建国以来本土が攻められて占領されたことがない
- 恵まれた気候と土地があり、農産物輸出が世界No. 1
- 石油や天然ガスなどの天然資源が豊富
- 美しい自然が多く、豊か
- 世界中から人が集まり、多様な文化を形成
これだけの好条件が揃っているアメリカは「世界一ラッキーな土地の持ち主」であり、他に類を見ません。
国の位置が外交を決める世界情勢においてアメリカ優位の状況が変わりづらいという識者の意見にも一定の説得力があります。
そるとちゃんの大好きなディズニーの本場もアメリカにあるんだよ。
行ってみたい♪
投資家が知るべき「情報の考え方」
アメリカは、本気を出せば情報戦でも優位に立つことが可能です。
前述の「海底ケーブル」を用いれば、アメリカは必要に応じて情報を盗むことが可能だと本書は言及しています。
「情報戦」とはよくいったもので、情報を事前に把握できていれば国同士の命運を左右しかねないアドバンテージであることは想像に難くありません。
しかし、著者はこうも説きます。
「情報は集めすぎると、持っていないことに近くなっていく」
海底ケーブルで99%の情報を取得できてもほとんどの情報は無意味だから、取捨選択をする力が今後はより重要になっていくんだね。
カンニングし放題のテストに教科書を大量に持ち込んでも、正解を見つけられなければ良い点は取れないもんね。
ラップアップ
今回は「米国株投資家こそ知っておくべき地政学」について参考書籍をベースにご紹介しました。
「国の位置が外交を決める」は正に目から鱗です。
自信を持っておすすめしますので、少しでも興味を持ったら気軽に手に取ってみてください!
最後に一言。
地政学をざっくり理解するにはいちばんの良書だね♪
子供へのプレゼントにも最適だよね♪
それではまた!