ねぇパパ〜。
この間幼稚園で「VOOとVTIどっち派?またその理由は?」って話になったんだけど、パパはこの問題どう思う?
そるとちゃん、幼稚園ではおままごととかしていれば良いんだよ(笑)
VOO/VTI問題は本当に好みの領域だよね。
なぜなら両方とも「コアがほぼ一緒」だから。
パパも両方持ってるしね。
でもパパはどちらかというとVOOの保有数が多いじゃない?
ちゃんとその理由を言語化すれば参考になる人もいるんじゃないかな。
なるほど…では本邦初公開、あいろんが「VOO」推しの理由を紹介しましょうか。
こんにちは!インデックスファンドのベンチマークの中で名前的に「S&P500」が1番好きな中二病のあいろんです(笑)
今回は米国株ETFの双璧「VOOとVTI」について、同じ部分と違う部分を紹介していきたいと思います。
この記事はこんな方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!
米国株式ETFとは
「先ほどから呪文のようにアルファベット3文字が出てきまくってるけどなんなの?もういや!」
そんなあなたもご安心ください。
理屈がわかれば別に難しくありません。
アルファベット3文字はティッカーと呼ばれる「あだ名」みたいなものなので、固有名詞だと捉えてもらってOKです。
ETFとは「上場投資信託」です。米国株式だけではなく、日本の株式もあれば債券もあったりと様々な種類のETFがあります。
ETFの基礎知識習得、投資信託との基本的な違いを理解したい方は、是非「ETFはこの7本を買いなさい」を読むことをおすすめします。非常にわかりやすいです。過去記事でもまとめています。
基本的なETFのメリットは、下記になります。
- 本来であればリアルタイムの売買が出来ない投資信託を、株のように市場が空いている時間にリアルタイムで売買できる
- 経費率が非常に安く、保有及び売買にかかるコストが低い商品が多い
- 米国株式インデックス、全世界インデックス、セクター別インデックスなど成長性が期待できる優良商品に投資可能
- 銘柄によっては1銘柄で「分散」が十分図れる
- 大手証券会社ではETFの「定期積立購入」が可能
VOOとは
そしてそんな数あるETFの中でも、全世界の投資家が好んで運用している米国最強のベンチマーク指標「S&P500」の株価に連動するETFが 「VOO」です。
その名の通り、S&P500はスタンダード・プアーズ社が公表している株価指数なのですが特筆すべきは「厳しい審査基準をくぐり抜けた米国のオールスター500社」が集まっているドリームチームだということです。生き残る厳しさは日本の「プライム市場」みたいなぬるま湯の比ではありません。
VTIとは
その「VOO」と双璧をなす鉄板のETFとして「VTI」が良く挙げられます。
「VTI」はVOOより幅広く、「全米」を対象にしているためVOOの500銘柄に対してVTIは3800以上ということで、より幅広い分散が図れます。VOOと同じく時価総額基準平均のためにGAFAMに投資しながら、VOOではカバーしていない知名度のないスタートアップ企業などにも分散投資が出来る形になっています。
VTIをポートフォリオのコアとしてすすめる書籍は数多くありますが、下記の書籍は非常にわかりやすいのでおすすめです。
VOOとVTIの銘柄比率の違い
前述の通り、VOOとVTIのざっくりした違いは下記の通りとなります。
ここであいろんは長らく抱いていた疑問がありました。
「これだけ投資対象が違うのに、どちらを選んでも結果は類似すると言われているのはなぜ?」
上記の疑問を読み解くには、「銘柄比率」をじっくり見てみることが1番です。今回は「投資の森」さんよりVTIとVOOの構成銘柄比率を参照します。
https://nikkeiyosoku.com/stock_us_etf/holdings/VOO/
https://nikkeiyosoku.com/stock_us_etf/holdings/VTI/
例としてS&P500対象の銘柄から構成割合TOP3銘柄を抽出してみてみましょう。
- VOO 6.83%1位
- VTI 4.95%1位
- VOO 6.23%2位
- VTI 4.72%2位
- VOO 3.59%3位
- VTI 3.15%3位
ご覧の通り、TOP3に変動はありませんがVOOが上位3社で16.5%を占めるのに対してVTIは12.8%と4%弱の差が出ています。
もう少し個別銘柄を抽出・比較してみていきます。
- VOO 1.81%8位
- VTI 1.10%8位
- VOO 0.89%15位
- VTI 0.83%12位
- VOO 0.69%19位
- VTI 0.69%17位
- VOO 0.55%35位
- VTI 0.68%19位
- VOO 0.52%39位
- VTI 0.44%36位
- VOO0.24%88位
- VTI0.21%83位
- VOO 0.05%368位
- VTI 0.05%363位
銘柄によって構成銘柄比率に若干の差が出るのは当然ですが、S&P500対象銘柄であっても「VOOがVTIを上回る」構図になるわけではありません。上記でいうとペイパルはVTIの方が構成比率は高い状態です。
結論:どちらも優良商品であることに疑いはない
前述のようにVOOとVTIは細かく比較すればするほど、「どちらでも別に良い」という言葉がしっくりきます(笑)
「優良ETFを資産に持っておこう」「経済成長が期待できる米国に投資しよう」「経費率も低くて分散も効いている優良ETFに投資しよう」までたどり着けば、その後の「資産がVOOかVTIか」はさほど問題ではないということですね。
VOO/VTIどっちが良いのか問題について各書籍などを見ても細かく言及していることが少ないのは、最終的な結論が一点に収斂されてしまうから書きづらい…という大人の事情があるのではと推測できます(笑)
VOOがおすすめな人はこんな人
前述の通り、VOOとVTIは値動き的にも非常に近似値になる事が多いです。
そんな中でも、VOOすなわち「S&P500」をメインにおすすめできる方は下記のような方です。
あいろん自体もどちらかというとVOO派ですが、理由は上記の3つから成ります。
審査が厳しいために常に精鋭揃いのオールスター500社、という点があいろんが特に推したいポイントです(笑)
例えば今や飛ぶ鳥を落とす勢いで世界一の企業を狙うテスラ社などもS&P500に採用されたのは2020年末ということでまだ1年ほどしか経過していません。逆にいうとテスラほどの会社でも加入するまでに長期間を要したということです。
上記をどう捉えるかによって、VOOへの投資が向いているかが問われるとあいろんは考えます。
最後にS&P500派の中でも最強の人物、ウォーレン・バフェット氏が妻にあてた遺言の言葉を一部紹介します。
「資金の10%を短期国債に、90%を非常に低コストのS&P500インデックス投信に回しなさい。バンガードのファンドが良いだろう」
バフェット氏は死後に自分の資金を上記運用するように遺言を残していますが、上記のバンガードの低コストのS&P500インデックス投信こそが「VOO」という商品です。
バフェット氏のような偉大な投資家ですら、VOOの実力を認めていることが良くわかる言葉です。
VTIがおすすめな人はこんな人
「どっちでもそんなに変わらなくて、なおかつバフェットを出されたらもうVOOで良いよ」
そんな考えを持ったあなたも少しだけ立ち止まりましょう。
個人的には、VTIすなわち「全米株式」をメインにおすすめできる方の方が日本人には多い気がしています。
VTIをVOOと比較した解説に関しては、厚切りジェイソン氏の書籍「ジェイソン流お金の増やし方」で言及されている部分が非常にわかりやすいです。
厚切りジェイソン氏は元々「VOO」に投資をしていたのですが、2018年から投資対象を「VTI」にチェンジしたそうです。要旨としては下記になります。
- VOOは米国株式の約80%をカバーしており、分散が十分に効いている。ジェイソン氏は投資を始めてからずっとVOOに投資をしてきた
- VTIは投資対象に中小企業が含まれていて、未来のアップル社がその中から出てくる可能性がある。将来性も見込める土壌が米国にはあると考え、VTIに変更した
- 変更したからといってVOOは売却せずにそのまま保有し続けており、積立先をVTIに変更しただけ。どちらも良い商品であることに変わりないため
VTIに向いているのはまさに上記の厚切りジェイソン氏の言葉がしっくりくる方でしょう。
あいろんはVOO、VTIともに保有、積立していますがここ10年来の経験則でいうと日々の値動きはややVTIの方がマイルドでした。従ってリスク許容度自体が低かったり初めての投資でわけがわからないという方はVTIの方がおすすめできると言えるでしょう。
ラップアップ
今回は米国株ETFの双璧「VOOとVTI」について、比較しながらを紹介していきました。
結論は「どちらに投資しても大差ない」であったとしても、自分で調べて納得して投資出来るかどうかが長期投資家の腕の見せ所です。
「私はこれに投資しています。なぜなら◯◯だから」くらい自分の腹の底に落とし込んでいきましょう!
最後に一言。
パパは選抜とかオールスターみたいな言葉が大好きだからVOOの方が好きみたいです。
子供みたいな理由だよね。
それではまた!