パパ、経済的自立を目指す時に知っておいた方が良い考え方はある?
そるとちゃん、働く前からずいぶん熱心だね(笑)
そうだなぁ、ポートフォリオ・マネジメントの考え方は知っておいた方が良いと思うよ。
パパは仕事が楽しくてやりがいもあるから、リスク許容度を高めに取ってポートフォリオを構成しているんだよね。
「ポートフォリオ・マネジメント」は人によって変わるということなんだね。
詳しく教えてください♪
こんにちは!資産の増加に伴って生活が質素になっている気がするあいろん(@iron_money)です。
今回はアーリーリタイア前に知りたい「ポートフォリオ・マネジメント」について解説していきます。
この記事は、こんな方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!
今回の参考書籍:「ポートフォリオ・マネジメントで一生お金に困らない人になる」
「ポートフォリオ・マネジメントは個人も知っておくべきプロの投資法」
上記で始まる本書については、ポートフォリオ・マネジメントを活用すれば経済的自由(FIRE・アーリーリタイア)にも到達できると説いています。
下記による、経済的自立の達成についても言及しています。
「パッシブ収入で毎日の生活がまかなえる状態」
「パッシブ収入が現在のアクティブ収入を上回ること」
具体的なポートフォリオ・マネジメント手法「モダンポートフォリオ」などの説明に入る前に、経済的自立に対してかなりページ数を割いているんだよね。
パパみたいに「今までずっと株式だけでやってたけど、リバランスの考え方の参考にしたい」人にとってはぴったりな内容だね♪
今回は本書から、よくあるアーリーリタイアの失敗例について紹介していきます。
早期リタイアの失敗例3選
- コロナ後のパフォーマンスが普通だと思っている
- 年率4%の意味を取り違えている
- FIRE達成が気を大きくさせる
①コロナ後のパフォーマンスが普通だと思っている
ここ数年、とりわけコロナショック後の株式市場の上昇率は異常でした。
米国株式市場は年率10%は当たり前、2021年には30%の上昇に及びました。
こんなに株価が上がったら、「楽勝で資産が増える」と勘違いしちゃうよね…
資産3000万円を超え、年利回り10%の300万円が続くと安易に考えてしまった結果として「FIRE卒業」となった人も存在します。
「ここ数年が異常値」という感覚を持っていないと、アーリーリタイアしても失敗する可能性が高いとパパは考えています。
②年率4%の意味を取り違えている
「年率4%で回す」
「オルカンやS&Pなら年率4%は固い」
上記のような話は有名ですが、実際は「年平均」=毎年安定的なリターンではない、という事実は注視が必要です。
実際は1年目に10%下がって、2年目に20%上がってということもザラにあるわけです。
株価の上下動については、日々ウォッチして慣れるしかないとパパは経験的に感じています。
③FIRE達成が気を大きくさせる
「FIREを達成して、経済的自由を得た」
「嫌なことがなくなり、時間が増えた」
上記の状態は、下記のようやリスクもはらんでいます。
仮にアーリーリタイアしても、生活レベルを変えずにつつましく暮らすべきです。
セミリタイアは「価値ある仕事」とセットで輝く
本書では、セミリタイアに際して「バリューFIRE」というライフスタイルを提唱しています。
本書でバリューFIREとは「経済的自立を遂げた上で、生涯現役で仕事を続ける喜びを享受」と定義しています。
せっかく経済的自立しても、まだ働くんだね。
そるとちゃん、そこがキモなんだよ。
人間は「今やっていること」に価値を感じた時、幸せに感じるそうだよ。
パパが以前紹介している、セロトニン的幸福やオキシトシン的幸福につながる話だね。
資産が貯まってくると結局、人生は「自分がやっていて幸せを感じる仕事」を探す旅なのだなぁと感じます。
セミリタイアしてお金と時間に自由がありながら、幸せを感じる仕事について満足感を得る。
上記が、人間の本質的に「最強の幸せ」ということは覚えておいて損はありません。
ポートフォリオ・マネジメントの3つの考え方
本書の前半部分は「経済的自立」や「セミリタイア」について心構えやマインドセットの話が散りばめられています。
しかし、やはり本書の核心は後半部分の「ポートフォリオ・マネジメント」の学びです。
ポイントを見ていきましょう。
パパ的に少なくとも下記3点は「投資にあたって必須の考え方」だと感じているそうだよ♪
- リスクは「期待リターンからのブレ幅の平均」
- 「リスクをコントロールする」とはリスク考慮の基本思考
- 「標準偏差」を考えながらリスク許容度を測る
①リスクは「期待リターンからのブレ幅の平均」
よく言われる「リスク」という言葉を、本書は正確にわかりやすく定義してくれています。
例えば、経済的自立にあたって下記のような例があるとします。
- 年間支出額→420万円(35万円/月)
- 年率平均リターン→6%
- 総資産額→7000万円
上記のケースでいけば、支出を変えなければ7000万円を超えた時点で「資産が増え続ける」ことが確定するんだね。
ただし、投資におけるリスクはしっかりと理解しておく必要があります。
投資におけるリスクとは、「不確かさ」のことを指します。
例えば、全世界株(オルカン)は7%の期待リターンだと言われています。
これは過去平均して7%のリターンを上げられているので、これからも7%のリターンを上げるだろうとの考えに基づきます。
実際にはプラスの年もマイナスの年もあるけど、トータルすると7%に収斂されるということなんだね。
②「リスクをコントロールする」とはリスク考慮の基本思考
同じ期待リターンの商品でも、想定リスクはそれぞれ違う。
そんなリスクの本質についても本書は触れています。
例えば期待リターンが7%のものでも、想定リスクは「5%」とか「25%」など全然違うんだね!
びっくり。
投資先のリスクを考慮して、投資を行うことを「リスクをコントロールする」と呼びます。
そして統計学的には、プラス方向とマイナス方向にブレる確率は同じだそうです。
上記よりわかることは、「今現在投資でプラスになっている場合」でもリスクを取りすぎているかどうかの指標になることです。
例えばパパは、ポートフォリオ全体で見ると50%も資産が増加しています。
これだけを見るとよく見えるけど、だいぶリスクとってるよね。
パパは裏を返すと「資産が半分になっても不思議ではない」リスクをとっていることと同義です。
改めてリスクについて見直すと、自分のアセットアロケーションについて考えるきっかけになります。
リスクを取りすぎている分、株式から他の資産への移し替えも検討していこうと思います。
③「標準偏差」を考えながらリスク許容度を測る
パパ的に標準偏差の考え方は、リスクを考えるにあたって絶対に知っておきたい便利な知識だそうです。
例として「期待リターン7%、リスク25%」の場合、どのようなリスクの考え方をすれば良いかみてみましょう。
- 毎年資産が7%増えることが期待できる
- 実際のリターンは25%上にブレて32%になる可能性がある
- 実際のリターンは25%下にブレて−18%になる可能性がある
上記のケースで、−18%〜32%に収まる可能性は「68%」です。
統計学では68%の確率で起こるポイントを「標準偏差」または「シグマ(σ)」と呼びます。
期待リターンと標準偏差がわかっていれば、リスクの解像度が上がります。
例として、米国の指標に対して下記のような判断が出来ます。
- 期待リターン9.4%
- リスク18.1%
- 期待リターン16.5%
- リスク26%
上記がわかっていれば、米国指数に投資している時点で「−10%はザラに起こりうる」ということが良くわかります。
個別株だとリスク値が70〜80%になる場合もあるから、その見極めも重要なんだね。
ラップアップ
今回はアーリーリタイア前に知りたい「ポートフォリオ・マネジメント」について解説していきました。
統計学やリスクに興味ある人は、ぜひ一読をおすすめします。
最後に一言。
投資歴が長くなるにつれて「統計学」への興味が深くなっています。
それではまた!