ねぇパパ、パパが紹介している投資系の書籍は内容が難しいという声があるよ。
なんかもっと読みやすい本はないの?
「敗者のゲーム」とか「ウォール街のランダムウォーカー」は分厚いから読書経験が浅い人は手を出しづらいのかな。
そんな人には「株トイプー物語」だね。主人公はトイプードルのプーちゃんだよ。
トイプードルが株をする物語なの?
読みやすそう!是非紹介して!
4コマ漫画だし、そるとちゃんも楽しく読みながら投資のエッセンスを学べると思うよ。
こんにちは!最近は投資系の書籍を読むことが1番の娯楽になりつつあるあいろんです。
今回は投資本に少しとっつきにくさを感じているが、さくっとエッセンスは知っておきたい人向けに「株トイプー物語」を紹介します。
この記事はこんな方に向けて書いています。
結論としては下記になります。
それでは早速いってみましょう!
初心者でも読める書籍「株トイプー物語」とは
2022年3月、株式投資をわかりやすく理解できる画期的な4コマ漫画調の書籍が誕生しました。
著者は投資家のいぬまん氏です。Twitter上にアップしている漫画が非常に面白いかつタメになるということで2022年3月現在、67,000超フォロワーの投資界のインフルエンサーです。
3月に『株トイプー物語』という本が発売されます!株トイプーのプーちゃんが主人公の4コマ漫画がたくさん掲載されている投資本です!漫画一つ一つに山崎元さんが丁寧な解説をしてくれているので投資初心者でも安心して読めます!予約受付中です!RTしてくれるとうれしいです!https://t.co/2KSbKyRkbB
— いぬまん (@inuman_kabu) January 19, 2022
あいろんも「面白くてセンスがあるけど、本質的なことを言うなぁ」と前々から好きでフォローさせて頂いていました。
本書の特筆すべきは、下記3点です。
経済評論家で現在楽天証券の研究員でもある山崎元氏は、メディアにも多数露出しているため知っている人も多いでしょう。
あいろんも水瀬ケンイチ氏との共著「ほったらかし投資術」は投資家としてのバイブルの一冊になっています。
今回あいろんが実は購入を決意したのも、いぬまん氏の可愛いマンガに山崎元氏の解説がつくという内容を見たからに他なりません。
書籍内の「靴磨きの少年」というタイトルで靴磨きの少年までが株の話をしたら株価の天井が近い、という例え話が登場した際も「解説者はこの少年をバカにした話が好きではない」などと中々に主観を交えて解説してくれます(笑)
責任を負いたくないという理由で曲解的な言い回しも多い投資書籍の中で、元々歯に衣着せぬ発言が多い山崎元氏ならではの解説が満載です。
ズバッと直球の発言が初心者には非常にわかりやすくタメになります。
絵が可愛い
「絵が可愛いからなんなの?」
こう思ったあなた、絵の力を侮るなかれ。
いぬまん氏が描く「プーちゃん」をはじめとしたキャラクターたちは、投資で失敗したり人生を踏み外しかけたりと、本書内でエグいミスを犯しがちです(笑)
本来であれば中々笑いづらいような話も、プーちゃんたちの可愛さによってちょうど良い塩梅で軽く読み飛ばせるテイストになっています。
これで登場人物が人間ばかりだとエグさが増すし、かと言ってリアリティをなくさないために随所でしれっと人間が登場する世界観は良いバランス感覚だとあいろんは感じます。
初心者が陥りがちな罠が網羅されている
本書を一冊読んでおけば、投資を始めたばかりの初心者が良く陥る罠は一通り予習できるレベルであるあるな失敗が描かれています(笑)
例えば、初心者が最初に情報収集で行きがちな「投資エキスポ」。プーちゃんは投資マスターになってくると意気込みますが、ほとんどのブースで上手くいけば100倍益が狙えると言われ色んな怪しい商材に契約してしまいます。
本書内で山崎元氏が「出店者がお金を出して儲けるためにやっているということは、こちらが損をすることだ」と解説していますが、どの時代も怪しい儲け話というのは形を変えて存在します。
上記のような「キホンのキ」的な内容が網羅されつつ楽しく読み進められるのは本書の秀逸なポイントの一つでしょう。
株トイプー物語のオススメポイント4選
- 投資の楽しさと同時に怖さがわかる
- 投資で犯しがちな「あるあるミス」がよくわかる
- 日米両方の株式の特徴がわかる
- 実は投資の本質が学べる
投資の楽しさと同時に怖さがわかる
「株トイプー物語」はただ楽しく投資が学べるだけではありません。
前述の通り絵の可愛さでだいぶ中和されますが、主人公のプーちゃんは投資を失敗して様々な経験をします。
特にナンピン買いや急騰株の誘惑に負けて暴落をくらう点などは苦い経験のある投資家も多いのではないでしょうか。あいろんは過去の自分と重ねてしまい、全くプーちゃんの事を笑えなかったです(笑)
このように「株の怖さ」を非常にリアルかつコミカルに描いてありますので、心理的負担が少なく市場を勉強できる点は非常にオススメできます。
投資で犯しがちな「あるあるミス」がよくわかる
投資で初心者が犯しがちな「あるあるミス」が描かれている点も秀逸なポイントです。
例えば「株は逆に動く」これは本当に多くの投資家が犯すあるあるミスです。自分の売り買いのタイミングを「外した」と過剰解釈してまたすぐに売り買いしてしまうことです。
「株式投資で重要なのは、自分の気持ちや行動が株価の動きと関係していると思わないこと」これに尽きます。プーちゃんから学ぶことは非常に大事です。
また、本書内ではプーちゃんに投資を勧められて一緒に投資をはじめる「ビションちゃん」というキャラクターが登場します。
このビションちゃん、プーちゃんとは違い非常に堅実で模範的な投資センスを持っています。
「インデックス投資+配当が厚めの個別株を少々」という玄人好みの投資スタイルを最初から行えるのは中々初心者では出来ません。
しかしそんなビションちゃんでも、動きのゆるやかなインデックス投資に飽きて値動きの激しい個別株をはじめたくなってプーちゃんに相談に行ってしまいます。
本書ではたまたまプーちゃんの個別株含み損の額を見てビションちゃんは思い直しましたが(笑)、それくらいインデックス投資を続けるのは難しいという「投資家あるある」が凝縮されている一コマだと感じました。
日米両方の株式の特徴がわかる
著者のいぬまん氏が米国株投資家ということもあり、プーちゃんは当初日本の個別株式を中心に取引を行なっていますが、物語の途中から米国株の取引をスタートさせます。
プーちゃんの米国株編でも「米国株が良いらしい」という話を聞きつけたプーちゃんが焦って翌日には渡米したりとハプニングはありますが(笑)、2022年3月現在ではとにかく投資と言えば猫も杓子も「米国株特集」が組まれているのでなんとなく聞いたことはあるけど知識はプーちゃんと同レベルという方も少なくないでしょう。
本書内で触れている「米国株式市場開場を待っていたら寝てしまった」や、「円高、円安について自分の資産に影響するので勉強せざるを得なくなる」などは本当に投資家あるあるです。
あいろんも投資を始めるまでは為替の概念すらわかりませんでしたが、「そんなの知りません」が通用しないのが投資の世界。
そういう意味では、為替などはプーちゃんの話を読んで「これは詳しく知っといた方が良いな」のきっかけになる読者も多いことでしょう。
実は投資の本質が学べる
本書においてはしばしばプーちゃんをはじめとしたキャラクターたちが「投資の本質」に触れて解説の山崎元氏を唸らせる場面があります。
あいろんが個人的に1番感心したのは「投資と投機」という4コマです。
投資が上手なマルちゃんが新米投資家のプーちゃんとビションちゃんに投資と投機の違いをレクチャーしますが、その説明が秀逸です。
マルちゃんが導き出した方程式は、以下の通りです。
- 勝ちやすい
- つらい
- 負けやすい
- 楽しい
マルちゃんが語る「株をやってて楽しいと感じる瞬間があったら注意が必要かもね」の一言は鳥肌すら立つレベルの名言です。
同様の説明をする投資書籍を何百冊も読んできましたが、4コマ漫画でここまで腹落ちさせられるとは思いもしなかったので読んでいて衝撃でした。
「投資と投機の違い」を小学生でもわかるレベルで説明しなさいと言われたら、マルちゃんの上記の方程式が100点満点だとあいろんは考えます。
ニーズ別「株トイプー物語」からのステップアップ書籍3選
前述の通り、本書は非常に面白く、タメになる良書です。本書を入り口として投資に興味を持たれる方も多いでしょう。
本項では「株トイプー物語」を読後におすすめしたい書籍をニーズ別に3パターンご紹介します。
投資の思考法をもう少し勉強したい
敗者のゲーム/ウォール街のランダムウォーカー
まずは本書内でプーちゃんがお母さんに読み聞かせてもらっていた、投資のバイブル2冊です。
共に投資を続ける上で心の支えになる思考法が記載されており、株式に一致一憂せずに資産を築く上で最も大切な内容が理解できます。
正直、投資家としては必読に近いと個人的には考えます。
「投資って面白そうだけどまだ怖いな」
そんな方にはぴったりの良書です。
ビションちゃんみたいなインデックス投資家になりたい
全面改訂 第3版 ほったらかし投資術
本書内でプーちゃんに振り回されながらも投資家として成長する「ビションちゃん」のようなインデックス投資をはじめたい方は、本書の解説をされていた山崎元氏と水瀬ケンイチ氏の共著である「全面改訂 第3版 ほったらかし投資術」がおすすめです。
本書の特筆すべきポイントは「極限まで高めた再現性」です。商品も1つに選んでくれているので、迷うことがありません。更にはその選んだ理由や根拠も含めて網羅してくれているので、「インデックスファンドを信じてほったらかすだけ」という誰にでも真似できる内容になっています。
ビションちゃんのように「盆栽感覚」で投資と付き合える人間が成功する事を腹の底から理解させてくれる良書です。
プーちゃんみたいに個別株を始めてみたい
米国株で始めるセミリタイア投資術/最速で資産1億円 米国個別株投資
「個別株を選んでみたい」
「株式投資の醍醐味を味わいたい」
そんなプーちゃん派のあなたは、米国株ブームの火付け役「たぱぞう」氏の書籍がおすすめです。
現状では日本株式より米国株式の方が個別株も選びやすいとたぱぞう氏は考えており、あいろんも同意見です。
「米国株で始めるセミリタイア投資術」は単なる個別投資株式の話だけにとどまらず、金融資産別の立ち回りなども紹介されており単純に面白い書籍です。
「最速で資産1億円 米国個別株投資」ではより個別株に特化して記載があり、たぱぞう氏が厳選してくれた45銘柄も紹介されているので参考にしても良いでしょう。
少額であれば非常に楽しく勉強になるので、やってみる価値はあると個人的には考えています。
ラップアップ
今回は投資本に少しとっつきにくさを感じている人向けに「株トイプー物語」を紹介しました。
投資に興味を持って自分でやってみるきっかけになりそうな良書です。
最後に一言。
子どもへのプレゼントなどにも良いのではないでしょうか。
それではまた!