パパは色々な投資の本を読んでいるけど、中でも「世界のエリート投資家は何を考えているのか」を何回も読み返してるよね。
定期的に読み返すと初心者でも実践できる良いこと書いてあるんだよ。
出来る人ほど思考はシンプルで再現性がある、ということだね。
本書で紹介されている「黄金のポートフォリオ」も非常に良い考え方だと思うよ。
黄金のポートフォリオ!
良い響きだね。
是非詳しく紹介してください!
こんにちは!エリートではなく、凡庸投資家の自覚があるのでインデックスファンドを中心にポートフォリオを組んでいるあいろんです。
今回は個人投資家も読んだ方が良い良書「世界のエリート投資家は何を考えているのか」から大事な部分を抜粋して紹介します。
この記事はこんな方に向けて書いています。
記事の結論としては下記になります。
それでは早速いってみましょう!
今回の参考書籍:「世界のエリート投資家は何を考えているのか」
「世界のエリート投資家は何を考えているのか」は文章に少しクセがありますが、内容としては至極真っ当でためになる内容の多い良書です。
具体的には下記の通り、他の書籍において真似できない特徴があります。
バンガード社創業者においてインデックスファンドの生みの親である「ジョン・ジャック・ボーグル」氏
世界最大のヘッジファンドを率いる「レイ・ダリオ」氏の生に近い声は中々触れられるものではありません。
インタビューを紹介するだけならまだしも、レイ・ダリオ氏に一般人向けの具体的なポートフォリオまで聞き出してしまっている時点で個人的に本書は投資家において「買い」と判断できます。
パパが読み終わった後にレイ・ダリオの黄金のポートフォリオが記載してある意味について興奮して力説してくれました(笑)
株式投資を嗜んでいる人にはとても意味のある内容だそうです。
ページ数もkindleにおいて「4412ページ」の超大作で、読み応えは抜群です。
注意点としては、著者の語り口がやや独特で断定的です(笑)
その点を上手くいなしながら読めば、きっと未来に向けて有益な情報になるでしょう。
本書のリード文は下記からはじまります。この文章だけでもゾクっとさせられました。
未来にはいろいろな呼び方がある。弱者にとって、それは達成不可能。臆病者にとって、それは未知。剛担なものにとって、それは理想
「世界のエリート投資家は何を考えているのか」
著者アンソニー・ロビンズ
三笠書房 発売日 2017/10/18
マネーゲームに勝つための原則
まずはじめに筆者は下記のような「旧式モデル」はオワコンだと主張します。
大学進学→就職→昇進もしくは大企業への転職→自社株に投資→悠々自適なセカンドライフ
その上で、「投資」の重要性を説きつつ、下記など論外だと一刀両断します。
ここまでは正直よくある展開ですが、ここからが著者の本領発揮です。
本書の最大の特徴でありセールスポイントは、本物の投資家である「金融業界で最も優秀かつ影響力のある50人をインタビューした」ことです。
例として挙げてみます。
パパからすると、最初に見た時はメンバーがすごすきて苦笑いしたレベルのビッグネームだそうだよ。
ビッグネームすぎて、中々メディアにも発言してくれないレベルの人たちだからね。
一冊の本のために言葉を発することがびっくりだよ。
そして必殺技のような運用手法が出るのかと思いきや、各メンバーから出てきた言葉は冷静な投資の原則でした。
早速具体的な内容について見ていきましょう〜♪
おかねの守り方、増やし方
「誰にでもわかるシンプルな用語を使うことは、利益にならない。専門用語は、消費者の無知につけこんだ金融機関が手数料をかすめとるための方便に過ぎない」
レイ・ダリオのインタビュー時の言葉として、下記が紹介されています。
「株式市場を負かすと思ってはダメだ。株式投資は、世界最強のプレイヤーを集めたポーカー・ゲームのようなものだ」
パパの投資思考法のバイブル「敗者のゲーム」の著者チャールズ・エリスさんと全く同じ考え方だ!
そるとちゃん、ご名答。
結局世界最大のヘッジファンドのトップをしても、「投資は勝つよりも負けない方が重要」という考え方にたどり着くということなんだよね。
レイ・ダリオをして難解だと言わしめた世界で「生き残る」ためにはまず「必勝のポートフォリオ」より「金融の基礎の理解」が欠かせません。
本書では基礎的な話が続きます。
例えば、「適切な投資」。
米国の宝くじの平均所要額は、1,000ドルだそうです。
これではお金は貯まりません。
ちなみに、宝くじは日本でも「一攫千金」のイメージがありますが、1回のギャンブルとしてはもっとも胴元の徴収率が高いことでも有名です。
100円の宝くじは、徴収率52%のため48円の価値しかないというデータもあるそうです。
上記の「ギャンブルにおける期待値」に興味がある方は「知ってそうで知らなかったほんとうの株のしくみ」という書籍に詳しく書いてあります。
ギャンブルにおけるリスクがわかりやすく理解できるのでおすすめです。
続いて、「複利と積立」。
著者が本内容についてインタビューしているのは「ウォール街のランダム・ウォーカー」著者でインデックスファンドの概念を発展させたバートン・マルキール氏です。
またしてもパパのバイブル、「ウォール街のランダム・ウォーカー」が登場したよ。
マルキール氏は現在のインデックスファンドの有用性を世に広めたすごい人だからね。
「個別で株買うのと猿がダーツ投げてそこに投資するのはほぼ同じ」という内容に衝撃を受けたのはパパだけではないはず(笑)
中でも、本書でマルキール氏が述べている双子の話は衝撃的です。
話の詳細は本書に譲りますが、複利は「投資をはじめる時期が早いと後半の複利効果の享受が大きい」ということが身に染みてわかる内容になっています。
こうして、「おかねの働かせ方」について十分説明をしてくれます。
具体的には下記のような話です。
また、表現も秀逸で下記のような表現がされています。
シェフが自作料理を食べないのは、「材料の質が悪い」か「都合のよくないことを知っている」のいずれか。ファンドマネージャーも同じである。
そのうえで筆者の主張する重要なテーマである下記内容へ続きます。
「結果を出す1番手っ取り早い方法は、すでに目標を達成した上、その成功を長く維持している人を見つけ、その行動をマネすることだと信じている」
マルキール氏のインタビューは痺れます。
インデックスファンドに投資する意義を腹落ちさせたい人は、是非一読をおすすめします。
何を、どれだけ、いつ売買するか
徹底的に基礎的な考え方を半分ほど読み進めると、いよいよ本書のメインテーマである「個人投資家が経済的自由実現のための重要な要因」に行き着きます。
その際、著名機関投資家のデイビッド・スウェンセン氏は下記の通り語ります。
- 株の選択
- マーケットのタイミング(短期市場動向)
- 資産配分(分散投資、長期目線)
そして、この中で最も必要なのは「資産配分」であると述べます。
具体的には、下記のような対策が必要です。
また、本項ではメンタル面についても触れられています。下記2点は幸福度とも直結するため、常に意識しておきたいポイントです。
- 自分の人生を豊かにするのは、お金のかからないものが多い
- 愛する人、喜び、チャンス、健康、友人と家族に囲まれた自分がいかにラッキーかを再認識してもらいたい
想定外の事態に負けない「黄金のポートフォリオ」について
8割を読み進め、普通の書籍であればまとめに突入するようなタイミングでようやく本題に突入するのが本書の最大の特徴です(笑)
レイ・ダリオ氏の黄金のポートフォリオ通称「オール・ウェザー・ポートフォリオ」または「オールシーズンズ戦略」は下記の伝説を残しているポートフォリオです。
前述の通り、一般投資家が成功するためには「資産配分」が最も重要です。
資産配分の考え方において非常に重要な下記2点を、レイ・ダリオ氏は教えてくれます。
個人的に本書で最も興味深かった考え方は、債券の組み入れ方です。
株式50%、債券50%の資産配分だと、実際のリスクは「株式95%、債券5%」になるとレイ・ダリオ氏は主張します。
パパ曰く、これは覚えておいて損のない考え方だそうです。
特にバランス型の投資信託を所有している場合は必ず割合も含めてチェックをおすすめします。
本書で紹介されている「黄金のポートフォリオ」は株式30%、債券55%、その他15%の割合なんだね。
株式30%、債券55%、その他15%
考え方や詳細については本書に譲りますが、この内容と解説だけで「買い」だと主張する筆者もあながち間違ってはいないとあいろんは考えます。
本書では、投資家の重要指標「S&P500」と「黄金のポートフォリオ」を75年間にわたって比較します。
あくまでバックデータにはなりますが、投資家の方であれば面白く読めると考えます。
ラップアップ
今回は投資家向けの良書「世界のエリート投資家は何を考えているのか」から大事な部分を抜粋しました。
正直かなり割愛しましたが、それでもこのボリューム感です(笑)
好きな人にはたまらない内容なので是非ご一読あれ。
最後に一言。
書籍とはいえ金融業界トップランナーたちの語り言葉で訳されているので、非常に臨場感があってただの投資解説本とは一線を画します。
それではまた!