書評

【書評】『自分とか、ないから。』東洋哲学の教養に読んでおきたい一冊

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そると

パパは、哲学的な話が好きだよね。

あいろん

パパもそんなに詳しくないけど、哲学は深い気持ちになれるからね。

ただ、わかりにくいのが難点。

マジで何言ってるのかよくわからないことが多い(笑)

あいろん嫁

最近、わかりやすい東洋哲学の本を見つけたから「めちゃくちゃ面白い!」って私に話してくれたもんね(笑)

そると

えー!そうなの?

じゃあパパ、東洋哲学についてわかりやすく教えてくださいな♪

こんにちは!「自分は何のために生まれてきたのか」という禅問答が好きな、あいろん(@iron_money)です。

今回は「東洋哲学を楽しく学べる」書籍について、紹介します。

そると

パパ的にはこれ一冊読んでおけば、東洋哲学は語れるらしいよ♪

この記事は、こんな方に向けて書いています。

  • 東洋哲学の基礎を抑えたい
  • 釈迦、空海、親鸞がわかっていない
  • 教養として、最低限仏教を知っておきたい

結論としては、下記になります。

  • 自分探しの本場は「インド」
  • 東洋哲学は「答えがある」
  • 抑えるべきは「ブッダ(釈迦)」「親鸞」「空海」
  • 仏教には「空」や「禅」などバリエーションがある

それでは、早速いってみましょう♪

今回の参考書籍:「自分とか、ないから。教養としての東洋哲学」

「人生のピークは18歳。東大合格から32歳で無職、離婚、実家のふとんにこもる日々」

上記は、著者の冒頭での自己紹介です。

あいろん

パンチラインとして十分すぎるくらい、虚無感に溢れています(笑)

著者は虚無感を解消すべく、下記のようなアプローチをとったそうです。

  • 自己啓発→生理的に無理
  • 西洋哲学→「生き方」に興味がない。「認識とは何か」みたいな難しい話多い。

上記を経て、東洋哲学に著者は辿り着きました。

東洋哲学

「本当の自分ってなんだろう」

「どう生きれば良いのか」がテーマ

明確な答えがある

あいろん嫁

著者は、上記を見て「これだ!」と思ったそうです。

そして、パパも好きそうな内容(笑)

そると

哲学という難しいテーマでありながら、著者は面白い自虐の語り口で一貫しています。

パパ曰く「面白いしタメになる。一般教養として読むべき」本だそうです。

東洋哲学で抑えるべき「6人の偉人」

東洋哲学で抑えるべき「6人の偉人」
  1. ブッダ(釈迦)
  2. 龍樹
  3. 老子
  4. 達磨
  5. 親鸞
  6. 空海

①ブッダ(釈迦)

主な考え方

『「自分とか、ない」無我の境地』

東洋哲学のスーパースター、ブッダ。名前は聞いたことがありましたが、意外と詳細まで知られていません。

  • インド人
  • 2500年くらい前の人
  • 別名「釈迦」
  • そもそも人間である(神ではない)
  • 実家は王家で、王子だった
  • 妻と産まれたばかりの子供をおいて29歳で出家
あいろん

ハイスペックで王家に生まれた身でありながら、全てを捨てて出家。

だいぶこじらせています。

その後、ブッダは本気で苦行を行いながら、悟りを開きます。

そしてブッダの死後、ブッダの教えを広めるために弟子たちが文章で整理したものが「お経」となっているそうです。

そると

私たちが仏教を当たり前に学べるのも、弟子が頑張ったからなんだね。

びっくり。

②龍樹

主な考え方

『この世界はすべて「空」である』

今回の登場人物の中でおそらく知名度が1番少ない「龍樹」ですが、著者は大変わかりやすく整理してくれています。

  • インド人
  • 超絶頭がいい
  • インド中の全学者を論破した
  • すごいけど友達にはなりたくない
  • 色白の肌とぽてっとしたくちびる
あいろん

上記から、龍樹のことを「インドのひろゆき」として紹介しています。覚えやすい(笑)

そんな大天才、龍樹の功績は下記になります。

龍樹の功績
  • ブッダの死後700年における仏教とは?議論を「くだらねぇ言葉遊び」と論破
  • 弟子がまとめて200巻に及んでいたブッダの教えは、わずか1文字になった
あいろん

上記の空(くう)と呼ばれる考え方で、仏教は超シンプルな教えとなり、世界へと広がっていったそうです。

そると

仏教を「0→1」でつくった創業者がブッダなら、「1→100」に広めた二代目が龍樹なんだね!面白い〜♪

③老子

主な考え方

『この世界はフィクションだ』

インドでブッダが活躍していたころ、奇跡的に同じタイミングで中国には「老子」がいました。

「道(タオ)」という哲学を説き、ありのままを重要視していたそうです。

あいろん

この世界を「夢」とみるのが「道(タオ)」、この世界を「幻」とみるのが「空(くう)」だそうです。

そると

インドでも中国でも、結局ものすごい天才が同じ時期に同じような結論に辿りついていたってことだよね。

あいろん嫁

インド哲学は「世界に絶望」しているけど、中国哲学は「世界は最高」と考えているそうです。

そういう意味では、道(タオ)の方が現代に応用しやすいかもしれません。

④達磨

主な考え方

『言葉を捨てる』禅仏教の生みの親

ブッダをはじめとしたレジェンドが残した仏教は、1000年後に達磨(ダルマ)大師によって「禅」という、言葉を超えた境地に辿り着きます。

あいろん

達磨(ダルマ)大師という名前は知らなくても、「だるま人形」のモデルだと知れば親近感が湧くでしょう。

達磨(ダルマ)大師の基本情報は、下記になります。

  • インド人
  • 中国へ禅を普及させるというミッションを師匠から受ける
  • 寡黙で何も喋らない
  • 幸運の象徴

達磨大師は、中国に禅を広める際に皇帝と会ったそうですが、下記のように答えているそうです。

皇帝

「仏教で一番大事なことってなに?」

達磨

「そんなものは無い」

皇帝

「じゃあ、おまえは誰だ」

達磨

「知らぬ」

あいろん

達磨大師は悟りの境地にあり、禅の「言葉を捨てる」を体現しすぎて一般人とは話が合わなかったみたいです(笑)

「言葉にならねぇ」を考える時の問いを禅問答(ぜんもんどう)と言いますが、中々常人には理解し難い境地です。

あいろん嫁

そもそも、ダルマ人形のモデルが人間だったことにびっくりです。

⑤親鸞

主な考え方

『ダメなやつほど救われる』日本でメジャーな浄土真宗の基礎

仏教の哲学はインド→中国→日本と伝わってきたとされますが、親鸞(しんらん)も東洋哲学を発展させた1人です。

親鸞のパーソナリティーは、下記です。

  • 800年くらい前(平安時代)の人
  • 浄土真宗の教祖
  • 仏教を「意識高い系」以外の人にも伝わるようにアレンジ
  • 「他力の哲学」は「修行するほど、悟りから遠ざかる」
  • 「結婚」をし、逮捕され新潟に流される
あいろん

浄土真宗や親鸞の名前は知っていましたが、考え方がここまでトガっていることは初めて知りました(笑)

そると

親鸞の他力の哲学は、後世に「ほぼ悟ってる一般人」を大量に生み出すことにつながったそうです。

あいろん嫁

もし親鸞がいなかったら、日本の仏教は「厳しい人しかやらない」世界線になっていたかもしれないね。

⑥空海

主な考え方

『すべてを肯定する』陽キャな密教の祖

歴史の教科書では真言宗とセットで出てくる空海(くうかい)ですが、密教の考え方を広めたとして後世に影響を残しています。

あいろん

密教は「肯定」「生」にフォーカスしている点が、特徴だそうです。

あいろん嫁

「真言」とは、密教を語る上で重要な「呪文」だそうです。

だから真言宗という名前だったのね。

「欲を肯定する」という新しい境地を開拓した意味では、東洋哲学は日本で進化した哲学とも言えそうです。

ラップアップ

今回は「東洋哲学を楽しく学べる」書籍について、紹介しました。

タイトルの通り、最低限知っておきたい教養知識はこの一冊で網羅されている印象です。

記事を読んで気になったら、ぜひ手に取ってみてください。

最後に一言。

あいろん

2024年の書籍で1番、面白かったレベルの良書でした!

それではまた!

ABOUT ME
あいろん
30代半ばのサラリーマン。 大学卒業後、中堅メーカーに就職。 現在は、大手IT系企業に勤務。 プライベートでは1児の父。 娘のそるとちゃんを溺愛しています。 仕事・投資・その他マネーハック的な記事含め書いています。 FIREは目指していますが、働くのが苦でない系サラリーマンです。
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