ねぇねぇパパ、パパは転職する時に退職金ってもらったの?
そるとちゃん、その歳で良く退職金なんていう言葉が出てくるね…もちろん貰ったよ。
10年勤めてたからね。
という事は、パパは退職所得として得た額の400万円分は退職所得控除で非課税になったんだね。
(めちゃくちゃ詳しいな)そうなんだよ。
退職金は一括でドンと貰うより若い内にもらって自分で運用した方が良いと思ってるからねパパは。
運用も良いけど、そるとへのおもちゃも買って!
(そこは子どもなんだ)
こんにちは!退職金なんてしょせん雀の涙だと思っていたら、思いのほか多くもらえてびっくりした経験のあるあいろんです。
今回は勤続10年前後の中堅社員向け「退職金相場」について紹介します。
この記事はこんな方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!
退職金の基礎知識について
まず、若いうちは転職するまでは絶対に関わらないであろう「退職金」の前提について押さえておきます。
退職金は、ざっくりまとめると下記の通りです。
- 会社側に支払いが義務付けられていない
- 退職金規定など会社独自のルールに基づく場合が多い
- 定年退職時以外も支払われる
- 自己都合退職でも支払われる
- 業種業態によっても差がある
- 大企業ほど退職金が多い傾向がある
上記の通り、退職金規定は会社によってまちまちですし規模や業種によってもかなり差が出がちです。
しかしながら転職によって勤続10年程度で発生する退職金所得についてはどうでしょう?
「退職金は昔と比べて少ないし雀の涙ほどしかもらえない」
「勤続10年程度ではたいしてもらえないし、当てにしない方が良い」
こんなイメージが強くあるように感じます。
退職金でボーナス分の所得は賄える
特にサラリーマンが転職を考えるときにリアルに経済的負担になるのが、「ボーナスがスキップされる問題」です。
タイミングよく賞与直後に転職して、次の会社でもまた賞与をもらう…と出来れば良いですが中々そうもいきません。
特に未だに日系企業では人事異動が多い「4月」「10月」の上期、下期の入社が散見されます。
上記のように期末で転職を行いボーナスが6月・12月に支給される場合、入社して最初の半期はボーナス評価の対象外になります。良くて初年度最初のボーナスは寸志程度(5万円ほど)でしょう。
このように、給与額が同水準だと思って転職しても、転職年の収入が下がってしまうケースの大半は「ボーナス一回分の所得差」が響くケースです。転職時に良く考慮する必要がある問題です。
しかし退職金規定がある会社の場合、30代の転職は退職金でボーナス分賄えてしまうケースが大半です。
これは転職を経験していない人にはにわかに信じられない話でしょう。特に退職金規定などは実際に退職を検討してから調べるケースがほとんどだと思います。
あいろんも実際に転職先に新卒で入った同僚へ転職時の退職金の話をしたら、大層驚いて「それなら転職しようかな」と言っていました(笑)
10年程度勤められている方であれば退職した年度において「実質所得」が下がる可能性は低いです。それが退職金の力です。
「そろそろ会社辞めようかな~」
「でもそろそろボーナスの時期だよ」
「うちの会社、基本給は低いのにボーナスは良いからな~」
「まぁ、来年になったらまた転職考えようか」
上記のループで、気づいたら転職のタイミングを逃して会社にしがみつくしかなくなっていた…このパターン、結構あるあるです。
ただ、ボーナスの減少を退職金で賄える事がわかっていれば目先の損得にとらわれず、検討が出来ます。細かいことは抜きにして「30代は転職にあたって制約が少ない」ということが理解できていれば転職にも自信を持って臨めることでしょう。
10年勤続でどの位退職金が出るの?
前述の通り、中堅以上の会社であれば10年勤務した時の退職金は「ボーナス一回分」以上もらえるくらいの確率は高いです。
基本的に退職金に関しては明確なルールが存在せず、会社ごとの「退職金規定」がベースになります。テーブルがあったり、基本給に連動していたり、付与ポイントによって査定額が決まったり…様々なタイプがあります。
あいろんが転職者100人くらいに今まで雑にヒアリングした結果だと、勤続10-15年のレンジで100~500万円くらいまで退職金の振れ幅がありました。
しかしながら、「退職金規定?そんな立派なもんがある会社に勤めていたらそもそも辞めねーわ!」という1円も貰えていない方も現実に存在しています。
しかし、次で解説する通り退職金は税制優遇がしっかりしているため、大抵の会社ではボーナス一回分より実質所得が上回る可能性が高いのではないでしょうか。
退職金の優遇税制度はどのような形になる?
そもそも退職金とはどのような所得の形になるのか、簡単に紹介します。
退職金(一時金)は退職所得として所得税の対象になりますが、特例として下記のような優遇税制度が取られています。
つまり、以下のような金額の控除が可能になります。
上記を知った時、あいろんは震えました。
「退職金にもこんなNISAとかiDeCo的な制度があったのか…激アツすぎる」と。
退職金の支払いはいつ頃?
これは多少差がありそうですが、基本的には1-2ヶ月後くらいのようです。あいろんの場合はちょうど1ヶ月後くらいでした。急に残高が増える幸せを味わえます。
資産形成期における退職金の有効利用
個人的には定年まで勤め上げて60歳で貰える2,000万円より、30代で貰える退職金400万円の方がよっぽど嬉しい派です。
- 32歳時点・・・305万円
- 65歳時点・・・約1,530万円
先の事はわかりませんが、現在の30代が勤め上げてもらえる退職金相場は2,000万円を切ってくるだろうという話もちらほらあります。
(現在は大卒男性、大企業で退職金2,300万円程度)
上記に比べると、一度受け取った退職金を運用+再度退職金受け取りの方がトータルリターンは高いとあいろんは考えています。
早期退職は検討の余地あり
2022年現在、コロナの影響でトレンドや業績が傾いた企業を中心に「早期退職」を実施する企業が増えてきました。
個人的には、退職はタイミングも非常に重要です。言い方は悪いですが会社として「切羽詰まっている」シグナルでもあります。
対象者の方は上記の事例も念頭におきながら転職検討したほうが良いでしょう。特に30代後半〜40代は好条件で早期退職→キャリアアップで大手企業へ転職という強力なコンボが打ち込める可能性があります。
一般的には早期退職割り増しは給与ベースの+1〜2年分と言われていますが、あいろんがとある企業の40歳で早期退職した先輩からリアルに額を聞いたところ、1,000万円以上も上乗せがあったという報告も受けています。
大事なのは、残るにしても残らないにしても「選択肢」を持てるかどうかです。
仕事の主導権は自分で持ちたいところですね。
ラップアップ
今回は勤続10年前後の中堅社員向け「退職金相場」について紹介しました。
あいろんも退職時に数百万円を頂けたおかげで、結果的に資産増加額スピードが早まるという経験をしております。
自分で年利7%で運用できれば、大体10年で倍に出来るので効率的に増やせます。
最後に一言。
退職金規定すらない…という会社の場合、それはそれで転職した方が良いという目安になるかもしれません。
退職金規定すらない…という会社の場合、それはそれで転職した方が良いという目安になるかもしれません。
それではまた!