パパ、いつになく真剣な顔して本を読んでるけどどうしたの?
うん、「THE HOPE 50歳はどこへ消えた?」っていう本を読んだんだけど、50歳からの周りへの適応の仕方とか勉強になったよ。
自分もいずれなるから、他人事とは思えないしね(笑)
そうなんだぁ。
そるともいつか50歳になるからなぁ。
今のうちから予習しておきたいから内容を教えなさい!
(そるとちゃんは予習がちょっと早すぎる気がするけど、まぁ良いか)
こんにちは!「働かないおじさん」を見るたびにその人の会社員生活の歴史が気になってしまうあいろんです。
今回は、「50歳からの転職」成否をを分けるポイントについて記事にしていきます。
この記事はこんな方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!
今回の参考書籍「THE HOPE 50歳はどこへ消えた?」
「THE HOPE 50歳はどこへ消えた?」は、健康社会学者の河合薫氏の著書です。
「45才定年制なんて聞いてない」
「役職定年、こんなはずじゃなかった」
中々キャッチーな見出しで始まる本書は、「サラリーマンは必ず終わる。肩書は無意味になる。」というおじさんたちが直視したくない問題に言及しています。
あいろん自身、本書を手に取る気になったのは50代の社員の悲喜こもごもを実際に見てきたからだと思います。
あいろんが20代で若手として働いている時、当時40代の先輩方とは数えきれないほど仕事を一緒にしました。
早いものでもう当時から10年以上経過しており、50代になっ先輩方のその後をあいろんは自分の目で見てきました。
- 出世して役員に上り詰めた人
- 出世頭と思われながらも伸び悩んだ人
- 転職して楽しそうに過ごしている人
- 転職した後、いまいちうまくいかない人
- サラリーマンとは違うキャリアで生き生きと過ごしている人
- 会社の評価が低く左遷/冷遇されている人
- なんとなく今も会社に居続ける人
本当に様々なケースを見て、あいろんは「自分らしく生きている50代は例外なくかっこいい」という結論に至りました。
そして本書はそんな「かっこいい50代はどうやって出来あがるのか」を社会学の観点から分析・言語化してくれている書籍です。
50代のみならず、40代、30代も必読の内容になっています。
早めに読んでおくと、自分のキャリア晩年の過ごし方をイメージしやすくなります。
パパも他人事じゃないもんね。
前向きに生きる50代に共通する首尾一貫感覚(SOC)とは
本書において重要なキーワードで、「SOC」という言葉が出てきます。これは日本語訳すると「首尾一貫感覚」と呼ばれ、前向きに人生を楽しんで生きている人に共通して見られる特性だと本書は説いています。
これを著者はより噛み砕くと「世界は最終的に微笑んでくれる確信」だと言い換えています。
SOCは下記の3要素から成り立つそうです。
自分が直面した困難を把握したり、予測したり、理解したりできる感覚
「やはり来たか、そうなると思っていた」
直面した困難に対処できる、問題解決できる感覚
「なんとかなる、なんとかやっていける」
直面した困難への対処のしがいも含め、日々の営みにやりがいを感じる
「これは私への挑戦だ!」
上記のSOCが高い人は、困難や危機に上手く対処ができます。それどころかその環境下でも成長し、精神的・肉体的・社会的に健康で幸せな生活を送ることができます。
どんな厳しい環境下でも「半径3メートル世界」に「私が生きにくいと思わない世の中」を作ることが出来れば、前向きに生きていけるそうです。
そしてSOCが高い人は例外なく半径3メートル世界を作ることが非常に上手だと本書は主張しています。
50代に限らず、魅力的でエネルギッシュな人は例外なくSOCが高いよね。
ジャンプの主人公みたいなSOC高い人は、おじさんになっても楽しく生きられるのね。
50代の転職が失敗する6つの要素
あいろんは過去、転職に関して50代前後の諸先輩から「アドバイスが欲しい」と言われることが多くありました。
100%成功するかどうかは本人の努力や運、タイミングによるので断言は出来ません。
しかしながら、「これはヤバそうだな」という失敗する時のフラグというものは存在します。
50代の転職が失敗する6つの要素について、個別に紹介します。
- 情報ネットワーク不足
- 雑談の軽視
- ルーティンの欠如
- 自分(自己)がない
- ストレスとの向き合い方
- 信頼のおける他者の存在
情報ネットワーク不足
転職時に圧倒的に失われるものNo. 1は「情報ネットワーク」です。
組織の中では、仕事に役立つ情報をくれる上司や先輩、後輩をおさえる事はどんな仕事よりも優先的に動くべき事案だとあいろんは考えています。
本書には下記内容が記されています。
その後で、一緒に飲みに行ったり休日に遊びに行く「友好ネットワーク」を高めていけると職務満足感が高まるデータが実際に出ています。
転職で失敗する人ほど過去を美化しひきずり、自分から話そうとしない受け身な姿勢が顕著な傾向を感じます。
新しく来たよくわからないおじさんに、基本的にみんな興味ないよね。
自分からいかないと。
雑談の軽視
本書では、雑談に関する驚異的なデータが記されています。
とあるコールセンターで実験したところ、雑談が活発な日(休み時間に動きの多い日)は、少ない日に比べて34%も受注率が高くなったそうです。
アメリカで行われた調査でも、「ちょっとした知り合いや見知らぬ人と交流があると幸福感が高まる」と認められています。
これは前述の「半径3メートル世界」において交わされるたわいのない会話が、実は「私は一人きりじゃない」と感じることができる証拠になっています。
仕事において、「業務上の会話しか出来ない」人は例外なく組織においてコミュニケーションが円滑に進めづらく、雑談を軽視している人ほど転職時のフィットが遅れる現実は抑えておきたいポイントです。
「余計なこと話すな。今仕事中だろ」みたいなおじさんは確かに話しづらくて嫌かも…。
ルーティンの欠如
本書は、ルーティンに関して下記のように考えています。
ルーティンは代わり映えしないことの繰り返しなので軽視されがちだが、実際には「生きる土台」を作るための大切な行為でもある。
職場に置き換えるとルーティンは様々な場面で発生します。
会社というコミュニティは共通のルールに従った行動を「同じ時間軸」「同じ空間」「同じメンバー」で繰り返しルーティンを行なって成り立っています。
コロナ禍でリモート勤務が普及して大いに便利になった一方で、「仕事のスイッチが入らない」「オンオフの切り替えが難しくなった」などの声が多く聞かれました。
これも実は「職場のルーティンの欠如」が影響しているそうです。
以前のように会社に行けば誰もが顔を合わせる世界ではなくなったからこそ、「フルリモート勤務」などの環境へ身を置くと馴染みづらくなってしまうので、意識的にルーティンを作りながら周囲を巻き込む事が出来ないと結果的に孤立してしまうリスクを秘めています。
ルーティンは「生きる土台」という表現は秀逸と感じました。
自分(自己)がない
「あの人は自分があるよね」という会話がありますが、これは「周りに流されたり、自分を殺したりすることなく、他者と良い関係を築くことができる」という意味で非常に重要です。
「働かないおじさん」は本来「もっと活躍できる人」もいるのに、50代をお荷物扱いする世間の「まなざし」によって正真正銘の「働かないおじさん」に成り下がることがあると本書は説いています。
そもそも50代で変化を決意している時点で、「自分」を強く持っていないと失敗してしまう可能性が高いということだよね。
ストレスとの向き合い方
どんな仕事や人間関係においてもストレスは必ず発生しますが、大事なのは「元気になる力」です。
本書ではストレスを人生の雨に例えるなら、元気になる力は傘のようなものだと例えています。
SOCが高い人は例外なく「今、雨が降っている。これから雨はどのくらい強くなるかな?」を見極めて傘を選ぶそうです。
そして面白いことに、その時々でうまく雨をしのいだ経験がSOCをさらに強化してくれるそうです。
「あの人はメンタルが強いよね」などよく言われますが、その人はメンタルが強いわけではなく「元気になる力」の使い方が上手なだけという本書の主張には説得力を感じます。
ストレスとの向き合い方は、センスではなくスキルだと個人的に思っています。
出来ていない人は意識的にどの傘を使うかイメージしながらトレーニングしていきましょう。
信頼のおける他者の存在
SOCの土台の基礎は「信頼のおける他者」と本書は述べていますが、あいろんも個人的に同意できるポイントです。
転職に限らず環境の変化や頑張りどころでかかるストレスに立ち向かい、勝利するためには結局「自分には大切な人がいる」という思いによって引き出される勇気が必要です。
「あなたは私にとって大切な人」というメッセージを受け取った経験が自分を奮い立たせます。
逆に、上記を理解できていなかったり残念ながら信頼のおける他者の存在がない人は、最終的にパフォーマンスも低調に終始しがちだと感じます。
わたしはベタですが「家族」「友達」の存在が1番大事だと考えています。
友人は金では買えないという格言は真理をついていると思います。
ラップアップ
今回は、「50歳からの転職」成否を分けるポイントについて記事にしていきました。
半径3メートルの世界で心地よく生きるために、歳をとっても楽しく前向きに過ごせるよう頑張りましょう。
最後に一言。
健康と友人はお金で買えません。
大事にしましょう。
それではまた!