パパが珍しくビジネス書以外を読んでいる!
一体何を読んでいるの?
小説なんだけど、「三千円の使いかた」という本だよ。
ドラマ化もされて、読んだらマネーリテラシーが上がると好評らしい。
そんな小説あるんだ…。でも面白そうだから、どんな話なのか教えて〜!
こんにちは!「三千円の使いかたで人生が決まる」という言葉の深さに震えているあいろんです。
今回は、2023年にドラマ化もされた原田ひ香氏の小説「三千円の使いかた」について読むべき人を紹介していきます。
この記事はこんな方に向けて書いています。
結論としては、下記になります。
それでは早速いってみましょう!
「三千円の使いかた」あらすじ
「人は三千円の使いかたで人生が決まるよ」と祖母は言った。
「三千円くらいの少額のお金で買うもの、選ぶもの、三千円ですることが結局、人生を形作っていく、ということ」
本書の書き出しは祖母の上記の言葉からスタートします。本書の方向性を決定づけるパンチラインにして、一気に心を掴まれる文章です。
「三千円の使いかた」は2023年にドラマ化もされたほどじわじわと人気が出てきている小説ですが、何と言っても「世代を問わず人の心に響く」点が秀逸です。
本書にはざっくりですが4名(いずれも家族)の主人公が登場します。
下記の4人の女性のストーリーについては、お金の話を絡めながらも恋愛や家庭など、リアルな世代のあるある話がてんこ盛りです。
夢中になって読み進めました(笑)
嫁曰く、20代以上の女性であれば誰でも誰かしらに共感できると思うと言っていました。
ママは特に「真帆さんに共感する人が1番多いんじゃないか」って興奮気味に語っていたよ(笑)
会社員。学生時代の恋人と別れて出来た新しい彼氏と結婚を考えた時に、彼が抱える「奨学金問題」を解決するべく家族を巻き込みながら、共に向き合っていこうとする。
子育て中の専業主婦で、元証券ウーマン。証券会社のノルマが厳しく仕事が嫌になってしまった時に、学生時代からの恋人からプロポーズを受け結婚。旦那は低収入だが家庭円満、娘と3人家族で幸せだと思っていた。だがひょんなことから玉の輿に乗った友人を目の前にして、もっとお金を使いたい自分の欲望に気づく。
美帆と真帆の母親。自分の健康事情や家庭に無頓着な旦那に嫌気が差していた頃、親友が旦那の浮気をきっかけに熟年離婚することを告げられる。親友の相談を機に今後のお金のこと、人生のことに真剣に向き合っていこうと行動をおこしていく。
美帆と真帆の祖父母。旦那に先立たれ、老後の金銭問題に真剣に向き合ってこなかったがいよいよ考えざるを得ないところまで行きつく。一方で年金以外の収入を労働で得る事に忘れていた幸福を感じ、心から働きたいと思い仕事先を探しながら家族の各メンバーの話題にも首を突っ込んでいく。
本書は上記4名の物語を中心に話が構成されており、お金の話のリアルを感じつつもみんな幸せに向かって行動していく様が感動すら覚えます。
三千円の使いかたの名言5選
前述の通り、「三千円の使いかた」は主人公4人を中心に物語が進みます。
基本的には淡々と進んでいくことが多いですが、要所要所でお金に関する「名言」が飛び出すのも本書の特徴です。
私が読んでいて心を掴まれた5つのフレーズを紹介します。
1つでも心に響けば読んでみたほうが良いと思います。
- 三千円の使いかたで人生が決まる
- 「年金」以外の収入が誇らしい
- 俺と結婚して、仕事やめればいいじゃん
- 8×12は魔法の数字
- 会社は給料、仕事内容、人間関係、三つのうち一つでも良ければ続けられる
① 三千円の使いかたで人生が決まる
まずは本書を語る上で絶対に外せない「三千円の使いかたで人生が決まる」です。ある意味本書のストーリーラインの指針でもあります。
祖母の琴子は孫の美帆と真帆にお年玉で三千円をあげました。
三千円の使いかたを聞いたら、反応は全く異なりました。
友達と何回かマクドナルドに行って、本を買ったらなくなった。マックではいっぱいおしゃべりできて楽しかったし、本はもう3回も読んでいて読むたびに楽しい。
お小遣いを足して、ママにデパートへ連れて行ってもらいエナメルでできたピンクのお財布を買った。修学旅行へ持って行くのを楽しみにしている。
上記はどちらもお金の使いかたとして間違っていません。なぜなら両者ともお金を使って満足感を得ているからです。
琴子はこうつぶやきました。
「美帆はマックと本、真帆はピンクの財布、2人の性格が良く出ているじゃないか」
本書では、美帆と真帆が大人になってからも事あるごとに三千円相当のお金から人生が変わっていきます。
三千円の使いかたについて考えさせられること請け合いです。
三千円っていうとパパは1週間分のランチ代くらいかな。
今は臨時収入があってもこのくらいの額だとすぐに投資信託に入れちゃうけど。
三千円もあったら色んなおもちゃが買いまくれるから嬉しい〜♪
よくよく考えてみると、人によって価値観がモロに出る金額がちょうど三千円くらいなのかもね。
②「年金」以外の収入が誇らしい
御厨琴子(73歳)は商社マンの旦那を5年前に亡くし、年金以外では銀行の高金利乗り換えキャンペーンをはしごして利鞘を稼ぐ日々。
特に欲しいものはないが、自身の介護費用や先々を考えると手元にある一千万円では心許ない。
そんな日々を悶々と過ごす中、琴子は義娘の智子から「おせち料理教室」の先生をお願いされます。
そして、謝礼として貰った五千円が琴子の人生観を大きく変化させます。
「あの日の夜帰宅して、封筒からお札を出した時、なんともいえない喜びが心に満ち溢れ、ここ何年も味わっていなかった満足感と感動で心がいっぱいになるのを感じた。家計簿に、久しぶりに年金以外の収入を書き込むのが誇らしかった」
そして琴子は上記の経験から73歳にして仕事を探しはじめ、物語は動きだします。
この話はすごい刺さるなぁ…パパより私の方が感情移入しちゃったかも(笑)
ママにもいつか心から「働きたい」と琴子さんみたいに感じる瞬間があるかもだよね。
人はなぜ働くのか。
物語を通じて本質を考えさせられる内容だと感じます。
③俺と結婚して、仕事やめればいいじゃん
「プチ稼ぎ」「ポイ活」といった自宅で出来る副業で小銭を稼ぎながら、専業主婦として家庭を支える井戸真帆(29歳)は一見して幸せな家庭にしか見えません。本人ですらそう思っていました。
消防士の夫、太陽は安定した職業だが収入は決して多くはありません。
周囲は23歳で同い年の男との早い結婚に対して、「よく決断できたね」と口々に言います。
真帆自身も友人のセレブ生活を聞いて「羨ましい」と明確に感じます。
そんな悩みを妹の美帆に打ち明ける真帆ですが、実は誰にも言っていなかった証券会社の退職理由がありました。
「証券会社のノルマがきつくて、客に営業したり、勧誘したりするのが嫌になってしまった」
上記は、当時付き合っていた太陽にだけ打ち明けていたそうです。
そして太陽は「じゃあ、俺と結婚して、仕事やめればいいじゃん」とプロポーズをしました。
素晴らしいプロポーズだわ〜♪太陽さん最高♪
ママ、テンション上がりすぎだよ(笑)
真帆は時を経てセレブ生活がうまくいかなくなった友達に相談を受けた時、結婚した上記経緯を打ち明けます。
話が終わった後、話をこっそり聞いていて真帆に近寄ってきた太陽はこう言います。
「俺が真帆にプロポーズしたの、愚痴ったからじゃないよ」
「ずっとプロポーズしたいと思っていたけど、なかなかできなくて、そこに真帆が愚痴ってくれたから、それに乗っかったんだ」
真帆はこの時、お金より大事な「自分の結婚相手」がどれだけ素晴らしい人間か改めて気付きました。
もう太陽さんカッコ良すぎる!
名言が多い!
ママ落ち着いて(笑)
男目線から見れば少し出来すぎな気もするけど、一本筋が通っていて、優しさに溢れている男は魅力的ですね。
④8×12は魔法の数字
本書で地味に重要な役割を果たすのが、FPの黒船スー子さん著書の「8×12は魔法の数字」です。
ちょうど彼女のセミナー料が三千円で、主人公たちはこのセミナーやFP相談で大きな転機を迎えていきます。
そんな物語の重要な部分を担う「8×12は魔法の数字」ですが、内容もキャッチーです。
「今日はこれだけ。これだけ覚えて。あなたの脳裏に刻みつけて欲しいの。8×12はいくつですか」
96!と答える声に黒船スー子さんは下記の通り答えます。
「はい、ご名答。毎月8万ずつ、更にボーナス時に2万ずつ貯めます。そうすると、あら不思議。1年間に100万円が貯まっちゃうの!」
「そして毎年100万円ずつ貯められれば、30代のあなたはもう老後は心配なし!」
「あなたたちは今私の魔法にかかったの。一度この話を聞いたら、どうしたって頭に8万って残っちゃう。月に8万貯められたら、それ以外のお金は好きなように使っていいのよ!ボーナスも2万以外は使い放題!」
上記は小説内に登場する架空の人物の話とはいえ、一定の説得力はあると感心してしまいました。
上記は正直「参考になるなぁ」と思いました。
年100万円貯める!よりよっぽどキャッチーですよね。
ただ貯めるだけじゃなくて、それ以外は使っても問題ないと言いきってくれるあたり、このFPさんが女性から人気が出るのが良くわかるよ。
架空の人だけど(笑)
⑤会社は給料、仕事内容、人間関係、三つのうち一つでも良ければ続けられる
美帆の婚約者、翔平は忙しくて薄給でも今の仕事にやりがいがあると力強く父親に言いきります。
その際に「会社は給料、仕事内容、人間関係、三つのうち一つでも良ければ続けられる。自分は2つクリアしてるからまあいいかなって」と話します。
上記は、言葉にすると軽く聞こえますが内容としては中々深い言葉だと感じています。
給料は多いに越したことはありませんが、人間の欲望には際限がないことも事実です。
そんな時に「人間関係」「仕事内容」は日々の生活の満足度を左右する重要なステータスとなり得ます。
高給に目が眩んで転職して失敗するケースは正に「給料」以外をないがしろにした結果起きるんだね。
どれだけ給料が高くても、パパが遊んでくれる時間がなければそんな仕事はいやだ!
ラップアップ
今回は、原田ひ香氏の小説「三千円の使いかた」について紹介していきました。
あらすじや名言に少しでも興味を持ったあなたは、読んでみて損はないでしょう。
軽い気持ちで読んだら面白くて、私もどハマりして一気読みしてしまいました…
最後に一言。
「三千円の使いかた」あなただったらどう使いますか?考えてみると面白いよ♪
それではまた!